梅雨の気配を感じるこの季節、北国からやってきたつばめが、町中をすいすいと低空で飛行しています。数日前から、夕方の水やりの時に、つばめがぴよぴよ、すいすい、とオンコロジーセンターの周りを飛ぶようになりました。通りの電線に二羽でとまって、じっとこちらを偵察している姿もありました。3日前の朝、オンコロジーセンターに出勤すると、玄関の軒下に泥のかたまりがついているのを発見、見ていると、二羽のつばめが代る代る壁につかまりながら、泥をすこしづつ付け足し、なんと巣作りをしているではありませんか。その場所は、ちょうど、入り口の真上、泥やフンが落ちると困る、と反射的に持っていた傘でどろをそぎおとしました。するとどうでしょう、二羽のつばめがぱたぱたと私の周りをとびまわり、やめてくれー、と言わんばかり。つばめが巣をつくるのは安全と繁栄のしるし、という話をどこかで聞いたことを思いだし、また、つばめ君たちの熱意にもほたされた私は、そんなにいうならここならいいよ、と、フンが落ちても問題ないところを傘で指し示しました。するとどうでしょう! つばめ君たちは、許可されたところに巣作りを始めました。以前、東京の自宅のベランダに鳩が卵を産んだことがありましたが、その時は洗濯物が汚れるという理由で撤去しました。しかし、今回のつばめ君夫妻の来訪は、縁起がいい、という意見も多く、営巣を静かに見守ることといたしました。新しくできたオンコロジーセンターの軒先の新しい巣、生まれてくる雛たちは、果たして喜んでくれるのでしょうか。