ある団体に、医師主導治験について話をしてほしい、と言われました。私は医師主導治験は意味がないと思っているし、あまり重要なことでもないし、私よりは適任の人間が他にいるから、と断ったのですが、是非、辛口批評をしてくれ、と言われました。私の得意技はエビ固めで、辛口批評は柏のマンネリドライフリートーカーの得意技なのでこれまた難色を示したのですが、EBMの視点から話してくれと、多少プライドをくすぐられたりしたものですから渋渋渋・・引き受け話をしてきました。私の視点は、「個々の薬剤の性能評価は製薬企業の仕事、医学研究者の仕事は個々の薬剤を武器とした全体の治療戦略を検討することであり、新しい治療コンセプトの検証にある」と言うことで昔から一貫しています。すると、医師が、製薬企業の肩代わりをして新薬の治験をやる、などと言うことはちゃんちゃらおけさになります。また、有岡君が計画しているような市販薬似たもの同士のちまちました比較も、市販後臨床試験として企業がやるのならともかく、国民の税金を使って医師が行うような代物ではないように思います。医師は医師らしく、製薬企業は製薬企業らしく、総長は総長らしく、Be as what you shoud be と感じます。
はやりのように最近は崇高な意思がないのに医師主導?の試験が大流行(ちょっと引っ掛けてみました)、中には何がしたいのかさっぱりわからないし、さっぱりわからないものをやらせようとする輩も横行している。また、治療戦略の検討が自分の興味本位になってしまっている。これでは、20年前に逆戻り…もっとダイナミックにに何が重要かを見抜いてほしいものです。エビデンス新撰組の出番か?の前に結成して天誅をくだすか!(本日は少し過激になってしまい、反省しています、もっと冷静に世の中を見きわみ真実を見つける努力をしましょう。)
人を批判をしておいて自分のことを棚にあげておいては自分を批判しているようなものです。指導者は有言実行でなくてはいけません。そうでなければ人がついていけません。それは先生が一番おわかりになっていることではないでしょうか。