前回、医者のりーくつぅ~を書いたときは、(2)、(3)として、私が見聞きした、世の中に通用しにくい医者の屁理屈を順番に書こうかなと思っていました。たとえば、「僕は乳癌の患者を診ていますが、本当は肝臓外科医なんですよ、もっとも最近は肝臓の手術は、ここ1年ぐらい、していませんけどね、なんていう話は、患者さんは不安になるし、病院としては、そんないい加減な医師を雇用していては、社会的な信用問題にもなりかねない」というような話です。ところが、7月にフジテレビの特ダネに紹介されて以来、セカンドオピニオンが一日5件とか、10件とかの毎日で、時間がなかったことと、セカンドオピニオンを求めてお見えになる患者さんの話を聞くと、あまりにも非・標準、非・常識的な治療が行われていて、今まで勉強してきたこちらの考え方が、実は非・標準的なんじゃないのか、と、我を見失う程の衝撃をうけることもあり、それで、続編の筆が進まなかったわけです。最大の衝撃は、新横浜の血管内ナンセンス治療。ここでナンセンス血管内治療を受けている患者さんは、いままで、何人もお見えになり、状況のひどさはわかっていたつもりですが、ますますひどく、看過できない程の有害診療が行われた患者がお見えになり、すぐに元々かかっていた大学病院の先生に連絡をとり、治療を引き受け願いました。保険外診療だからといって、あそこまででたらめなことが許されていいのかと、強烈な衝撃を受けた夏の終わりでした。