新春の仕事


2007年1月2日は、浜松市医師会の「休日診療当番」でした。受診者の大部分は、はやりのノロウイルス感染症、上気道炎などの急性感染性疾患でした。そのような急性疾患の患者さんには、これこれこういう見立てで、この薬を飲めば、症状はすぐにとれるはずです、お大事に、という説明だけでも充分で、三分診療でも問題ありません。しかし、なかには、もしかしたら、直腸癌かもしれない、前立腺癌かもしれない、乳癌かも知れない、というような患者さんもいます。そういう患者さんに対して、これこれこういう症状は、それそれそういう状況の可能性があり、それをきちんと調べるためには、あれあれああいう検査が必要なので、どれどれどういう段取りをつけましょう、という説明が必要になります。そのような慢性疾患に関する説明には、どうしても15分はかかるので、休日当番の時は時間がとられれてしまいます。でも、そういう説明をきちんとするのも、広義のオンコロジーの範疇に入りますし、腕の見せ所であるわけで、つい熱がこもります。「そのようなわかりやすい説明は初めて聞いた。いままで、そんな丁寧に説明してくれたところはなかったよ。ありがとう、ありがとう」と言いながら患者さんが診察室を出て行くのを見送るのはやはりうれしいものです。3分診療と納得診療を絶妙におりまぜて18時には診療終了、mission completed!!  従業員をねぎらってから、上り新幹線ひかり号に飛び乗り上京、翌日の今日は大手町の箱根駅伝ゴールを見てから日本橋あたりで買い物の予定、これも新春の仕事なり。

投稿者: 渡辺 亨

腫瘍内科医の第一人者と言われて久しい。一番いいがん治療を多くの人に届けるにはどうしたらいいのか。郷里浜松を拠点に、ひとり言なのか、ぼやきなのか、読んでますよと言われると肩に力が入るのでああそうですか、程度のごあいさつを。

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