臨床EBM研究会 第12回公開セミナー


演劇部第2回公演「ある日医局で、そして外来で」から始まった臨床EBM研究会第12回公開セミナーin 浜松、劇団員の林直輝(林医師役、普段通りのそのまんま)、森玄(外科医石頭金策役、勤務先病院外科医を彷彿)、猿丸修平(60才猿丸修子役、妙にはまり役)そして、中外MR役のアストラゼネカ田村MR,アストラゼネカMR役の中外まじめMRの、よく練られたシナリオと自然な演技に、65名の参加者は一気に引き込まれました。その次は、勝俣範之先生の司会で「みんなで立てようPECO」セッション。参加者は、みじかな話題から患者の臨床的問題まで、なんでもかんでもPECOで表現することができるようになりEBMのステップ1(問題の定型化)を学びました。スポンサードセッションでは、ユサコプレゼンツ「エンドノートバージョン10」の使い方のデモ、コネクト機能を使ってPUBMEDにアクセスし、論文検索、論文抄録ダウンロード、JCOなどのホームページにとんで、PDFを取り込んだりと、EBMのステップ2「文献を検索する」が、これを使えば自由自在です。私はエンドノートマック版のバージョン2とか3ぐらいから使っているヘビーユーザーですが、引用文献が一瞬で論文の最後に現れる、あの魔法のようなフォーマットをみて感激した遠い昔の感激は今でも忘れません。途中、ジャパナイザーというのがついて、日本語が扱えた時期もありましたが、その後、ウィンドウズに乗り換えたら日本語が扱えなくなりました。マックから移したライブラリの中に、何の論文なのかもわからない化け文字で残っている日本語文献が今でもいくつかあります。バージョン10では、日本語も自由自在に扱えます。EBMerにとっては、エンドノートは必須アイテムですね。ステップ3「論文の批判的吟味、徹底的読みこなし」からは、スモールグループに分かれての勉強です。上塚芳郎先生、井上忠夫先生、中村清吾先生、矢形寛先生、猿丸修平先生、勝俣範之先生、向井博文先生、河野勤先生、林直輝先生、渡部一宏先生、そして渡辺亨がチューターとして、約10人づつの6グループで、「猿丸修子さんにアナストロールを処方するか、レトロゾールを処方するか、それともタモキシフェンでいくか」、それと「スタチンのがん予防効果をどう考えるか」をとことん学びました。うな炭亭のウナギを食べながらの二日目のランチョンディスカッションでは、6グループがそれぞれのとらわれない自由な形式で、討議内容を発表、のびのびとした雰囲気で、二日間の学びを終えたのでした。思い返せば1999年、第1回臨床EBM研究会公開セミナーを中村清吾先生と共に、聖路加国際病院、国立がんセンターのコラボで旗揚げしました。厚生省(当時)からも担当者が参加し、現在でも続いている「エビデンスを創る、伝える、使う」という観点から研究助成を始めるきっかけになったように思います。臨床EBM研究会の最初の頃は、まだ、ステップ2に力点が置かれていました。しかし、頻回に講師をお願いした名郷直樹先生の御薫陶のおかげで 「楽して学ぶ」、「二次資料を活用する」という流れが定着し、今では、PUBMEDなどの一次資料は、二次資料がそろっていない時に使用するという感じに変わってきたように思います。エビデンスをどう活用するか、患者の診療にどのように役立てるかというEBMのステップ4については、リベラルな取り組みもあれば、コンサーバティブな取り組みありますが、それはそれで、議論の争点となるので良いことだと思います。問題なのは、いつまで経ってもエビデンスに無頓着でEBMを勉強もしない人々、EBMの真髄もわからずにEBMを批判する人々、NBMをEBMの対立概念だと勘違いしてエビデンスを軽視する人々、自分で情報処理も試みず、何も考えないたたずみ型サボタージュの人々などがあまりにも多いということです。これはいけません。臨床EBM研究会は、これからも癌診療に関するEBMをとことん考え続けるでしょう。そして、たたずみ型の医療者を教育し、日本の癌診療力の総合的強化に取り組んでいきます。次回は11月16日(金曜日)、東京のほうで開催予定、多数のご参加をお待ちしています。なお、今回使用したスライドは、浜松オンコロジーセンターホームページに載せておきます。St.Gallen2007の進化をお楽しみください。最後になりましたがスポンサーのアストラゼネカ、中外製薬、ブリストルマイヤーズのご支援に心より感謝申しあげます。どうもありがとうございました。
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投稿者: 渡辺 亨

腫瘍内科医の第一人者と言われて久しい。一番いいがん治療を多くの人に届けるにはどうしたらいいのか。郷里浜松を拠点に、ひとり言なのか、ぼやきなのか、読んでますよと言われると肩に力が入るのでああそうですか、程度のごあいさつを。

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