不作法な取材に激怒


大橋靖雄先生はインフルエンザ問題で渡航がかなわずASCO不参加である。CUBCとNSASBC01のコンバインドアナリシスで「UFTは閉経後ER陽性女性ではCMFに比べて再発抑制効果が高い」という結果が得られたのでそれをポスターで発表することになっていた。しかし、大橋先生は参加されないし、大鵬からも誰もきていていない。誰もポスターの前に立っていないというのはまずいし、聴衆からの質問には様々なヒントが含まれているので、代りに1時から4時まで立っていた。Catheline Prichardや、Gabriel Hortobagyiとも話をすることができ、それなりに収穫もあった。
すると、小柄な女性が来て「大橋先生ですか?」と尋ねた。大橋靖雄も渡辺亨も知らないのか、と、まずそこでむっときたが、「大橋先生はいらっしゃっていないんですよ」と冷静に答えた。すると「大橋先生に連絡とれまんせんか」というので「私が代理で説明しましょうか」と聞くと「だめなんです。大橋先生に掲載のご許可をいただかなくてはいけないんで」と。
私「発表の内容なら、私、説明しましょうか。掲載って何ですか。」
女性「日経CRなんですがASCOの取材をしていていい演題を記事にするのに大橋先生のご許可をいただかなくてはならないんで」
私「ですから、大橋先生はいらっしゃっていないんですよ。」
女性「では連絡取れないんでしょうか。」
私「わかりました、あんたみたいな無礼な人、初めて見ましたよ、じゃあ、夜中の2時だけど大橋先生に電話してみますよ」
ここで普通なら、すいませんとか、結構ですとか、言うだろうに、なんと不作法なやつだ。電話がつながらないので、
私「許可なら大鵬がスポンサーなんだから、大鵬の許可をえればいいでしょう。」
女「大鵬の許可はとったんですよ、でも大橋先生のご了解をいただくようにって、言われているものですから」
私「大橋先生は来ていないんだからしょうがないでしょう。しつこい人だ、なんと不愉快なことだ。あっちいけ、しっしっ」
不作法にもほどがある。この話を夜、仲間に話したところ、あそこの者は何かいい記事はないですかね、みたいに事前の調査もしないで、ごろつきのように聞いてくるので不愉快な思いをしたことがあったそうだ。たまたま、インターネットで、そこの社のサンアントニオの記事を見たが、オショーネッシーの発表の記事に別人の若い女性が載っており、下に「発表したオショーネッシー医師」と書いてある。やっぱり、こんないい加減な取材しかしていないんだな、不作法なわけだと激しく納得した。
以下追加ですがね、いい演題を記事にするというのなら、なんで私の「NSASBC02」の発表を取材しないのか、BEST OF ASCOにだって選ばれたんだぞ、ばかやろう、ってか。
取材の人たちも結構いたが実に無駄な取材が多い。バーチャルミーティングがこれほどまでに充実し当日か翌日には、すべての演題を動画、音声つきで見ることができるのだから、いちいち速報なんかしなくったってもいいのではないか。中身の濃い解説ならばウェルカムだよ。また、ASCOデイリーニュースというのが、毎日会場で配られるが、それをわざわざ日本語訳して朝一で配布している業者がいる。会場には日本語訳のニュースが山のように余っていた。いいですか、英語が読めるから、聞いてわかるからアメリカの学会に来ているんですよ、参加者は。いいですか。学会に来ないで日本にいる人に日本語で情報を提供するっていうのなら、話はわかりますが、農協の団体旅行じゃないんだから、アメリカの学会にきている日本人になぜ日本語訳をしてあげなくちゃあいけないの、ばかじゃん!!

投稿者: 渡辺 亨

腫瘍内科医の第一人者と言われて久しい。一番いいがん治療を多くの人に届けるにはどうしたらいいのか。郷里浜松を拠点に、ひとり言なのか、ぼやきなのか、読んでますよと言われると肩に力が入るのでああそうですか、程度のごあいさつを。

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