言葉づかいに気をつけるよう努力する


2-3年前のASCOで発表者が「数名の患者が治療無効であった」という意味で”several patients failed the treatment”と言った途端、会場から “Patients didn’t fail! The treatment failed!!” (患者は失敗していないわ!治療が失敗したのよ!!)と、アドボカシーピープル(患者団体)と思しき女性が金切り声をあげた。発表者はすかさず、” Oh I’m sorry, you are wright. I mean the treatment DID not work.”(あっ、すみません。あなたの言うとおり、治療が効かない、ということです)と言いなおした。同様の指摘はその後も、司会者がしたり、何回か聞いた。気になったのでの英次郎で調べたら fail treatment は、(患者などが)治療に失敗する、と載っていた。言葉づかいに気をつけなと言われた前回の話の後、言葉づかい反省週間として、朝のジョギングの時にも「ことばづかい、ことばづかい」と言って走っている。「薬剤を投与する」という表現も当たり前に使っているが、以前、「動物園のクマに餌を投げ与えるみたいでおかしい」という意見を聞いたことがある。それなので、なるべく「投与」は使わない。10月の癌治療学会で一緒に講演したSJ先生が「最近では治療がかなり進歩して、再発しても5年とか、下手すると10年以上生存する場合もあり・・・」という、スキあり発言をしていた。こういうのは意外と本人は気づかないものなのだが、時々は言葉づかい反省週間を設定するのが良いだろう。

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投稿者: 渡辺 亨

腫瘍内科医の第一人者と言われて久しい。一番いいがん治療を多くの人に届けるにはどうしたらいいのか。郷里浜松を拠点に、ひとり言なのか、ぼやきなのか、読んでますよと言われると肩に力が入るのでああそうですか、程度のごあいさつを。

“言葉づかいに気をつけるよう努力する” への 3 件のフィードバック

  1. 当事務所でも事務所全体で『言葉づかい反省週間』を設けることを検討したいです。
    それだけでなく、毎月、テーマを設定して反省週間を設けることは、全員がお互いの良いところを再認識するという点で有益と思い、12月から実施したいです。

  2. はじめまして。坂野と申します。

    早速ですが、先生のお考えを聞かせて頂きたいのですが、
    最近はすっかりゾロ品の抗がん剤も増えてきております。
    ・それについて、先生は積極的に使用していきたいとお考えでしょうか?
    (病院としての考え方も含めて、いろいろあると思いますが。)
    また、各医療機関は、赤字を解消する為にも、抗がん剤を大幅に後発品に切替えていくことが予想されます。

    ・今までのメーカーとの付き合いはあっても、病院の考え方に賛同して、
    結果的には、切替になっていくものなのでしょうか?

  3. 先日沖縄でお世話になった沖縄県立中部病院の上田です。メールを初めてします。毎回大変勉強になります。ところで今回の文5行目で「治療が聞かなかった」と誤変換されています。それではまたよろしくお願いします。

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