京都日赤病院では看護婦はゾメタの点滴は刺すけど抗癌剤の点滴は医師が刺すそうです。中心静脈ポートもあまり使っていないんだそうです。医師は忙しい外来の合間や病棟業務の際中に呼ばれていって点滴刺して大慌てで本来業務に復帰するそうです。そのように看護部が取り決めているそうです。役割分担ができていません。NHKでブラジルの草原でのアリ塚の話をやっていました。草原に住むアリですら働きアリ、兵隊アリ、点滴あり、羽あり、と、きちんと役割分担が出来ているのにいったいどういった魂胆なのでしょうか。患者の病状を正しく診立て、全体の治療計画をきっちり立てて、そしてそれを分かりやすく患者に説明する、医師はそのために時間を使わなくてはなりません。看護師は安全でストレスのすくない安心できる環境を構築しながら患者の心理状態に合わせた対応をし疼痛が最小限となるような卓越した刺入技術を提供するのが本来業務ではないのでしょうか。医師は医師らしく、看護師は看護師らしく、それが正しい役割分担というものでしょう。医師が点滴刺しをやるなんて、久しぶりでそんな話をきいてなんだか三丁目の夕日を見ているような京都での講演でした。