先週土曜日に福山の中国中央病院に呼ばれて講演してきました。病院全体でとりくむ学術大会というもので朝から、各部署からの発表があり、最後の特別講演に呼ばれたのでした。事前に事務の方とのやり取りを通じて「がん診療のめざすもの -21世紀への提言-」と題して、最近の新作ネタである、「絵に描いた餅、病診連携」とか「チーム医療の頓珍漢」とか「時代遅れのがん診療きょとん病院」の話、そして「高機能診療所」の話しをしました。けっこう質問も頂き、なかなか評判が良かったかな、と思っております。会の最後に、副院長の張田先生がご挨拶され「とてもいい話で今の当院にはもってこいの内容でした。」とおほめ頂き、「しかし、残念なのは、医師の参加が少ないことです。」と続きました。確かに、看護師、事務職員と、院長、副院長クラスの幹部医師と、あとは、情けない細身体系の研修医のような人たちしか、会場にいません。続いて「今日来ている医師は、幹部と研修医だけですね。今日もチーム医療っていう話がありましたが、医師は、尻を叩いても動きません。チーム医療に引き込むには、おだてて、ほめてやらないと、だめですね。」とため息交じりのご挨拶でした。情けない話だけれど、俺はいちばん、偉いんだい、とふるまっている医師は多いようですし、匿名で失礼なコメントを言うやつもいるし、医師という職業を選んだ人々の志の低さ、というのを感じることがしばしばあります。子供じゃないんだから(お得意のフレーズだよ)おだてる必要はないでしょうが、それなりの扱いはする必要があるでしょう。一体、中国中央病院にはどんな医師がいるのかな、と思って、ホームページを見たら、外来担当表に名字が並んでいるだけで、○○科の医師△△、と言うような診療科紹介、あるいは医師紹介のページがありません。おっ、こういう扱いを受けていると、ひょっとしていじけて学術大会にも出てこない医師が出来上がるのか、ちょっと深読みしてしまいました。グーグルアースで見ると中国中央病院には、そこだけ雲がかかり、何かを暗示しているようにも思いますが、これも、深読みでしょうか。