今年も晩秋の沖縄にお邪魔した。例年、この時期の定番となっているが、さかのぼると2000年頃から毎年、宮良先生に呼ばれて、連続12年である。一番最初のこと、私は忘れてしまっていたが、いい加減な薬物療法を叱責してくれてありがとう、あれで沖縄の乳がん治療がガラッと変わった、あれ以来、参加しなくなった医師も大勢いるけど、あれでよかった、といわれた。また、Eric Winerを沖縄に連れて行き、私とセットでの講演を企画、それまそれは大成功だった。今まで沖縄に外人講師が来たことなんかなかった、アレンジしてくれてありがとう、と宮良先生に言われた。また、翌日、Ericをつれて、ひめゆりの塔、まぶにの丘などを訪問した。日本が悪い、アメリカが悪いという話は全くなく、戦争が悪い、という歴史観を共有できた。また、それは、医師が悪い、患者が悪い、という話ではなく、がんが悪いという共通に認識をもち、患者医師関係を築いて治療にあたることの重要性と同じだ。最近の沖縄講演は、若手を同行し、症例提示などをしてもらっている。これも、感性のある若手なら、とても勉強になっているが、感性のない場合は、失敗に終わる。今回は、当院薬剤師の宮本君を同行、薬剤師の役割、という話をしてもらった。これがいたく評判で、熱い話だった、薬剤師に対する考え方が変わったなど、好評で、今後、がん治療薬剤師セミナーをがん情報局と、琉球かりゆし乳腺倶楽部との共催で開催することになった。手始めに沖縄から薬剤師の山本さんを浜松がん薬剤師セミナーにお招きすることにした。いろいろなところで、コラボが発展していき、よりよいがん診療の礎が確立していくことは、とても喜ばしいことだと思います。
必ず「若手」を