学生講義ネタを時々このブログに書いているので、「渡辺先生も学生の講義で苦労しているようですね~」と言われる。今回もそのネタです。朝日新聞の連載にも書いたので、そのうち、○松医大から「もう来なくてもいい」と言われるかもしれません(-_-;)
医師になるには医学部6年間の勉強をしなくてはいけません。私も、腫瘍内科学の講義を頼まれることがしばしばありますが、正直言って気が重いのです。先日も朝九時前から九十分の講義を十分休憩をはさんでお昼まで2講義、医学部学生を対象にしてきました。
朝の開始時刻に教室にいた学生はたったの三人、十分待って、講義を始め三十分も経つとようやく八割ぐらいが出席。そのころになると、大胆に居眠りをする学生、階段教室の一番後でおしゃべりをする学生、教室を出たり入ったりする学生が目につきます。携帯電話をいじったり、文庫本を読んだりと、いろいろなことをする学生もいます。私の同僚や先輩にも、学生講義に駆り出される人は結構います。この話を先輩にしたところ、「それぐらいなら、まだましだよ、この前行った大学なんて、だれも聞いてなくて、まるで駅の待合室で大声張り上げているようなものだったよ。」と慰められました。
一講目がおわり休憩に入ると、数名の女学生が入ってきました。まわりのお友達とも、おはよう、とのんきな挨拶をかわしています。二講目が始まっても、後ろの方では、数人がたむろして、わいわいがやがやと騒いでいます。前の方で真剣に聞いている学生も迷惑そうに振り返っていましたし、いくらなんでも度が過ぎます。やや(かなり)大きな声で、静かにしなさいと注意しますと、とりあえず席についたようですが、二講目の終わりには、騒いでいた連中は全員、姿を消していました。こちらの言い分としては、忙しい外来を午前中休診にして出向かなくてはいけませんし、講義資料の準備には1か月ぐらい前から取りかからなくてはいけません。いつも、こんなことの繰り返しなので、学生講義というと、気が重くなるわけです。 それでも、講義終了後に鋭い質問したり、夏休みに実習、見学に、オンコロジーセンターに来る学生もいます。未完成なだけに将来を期待し、気を取り直して、暖かく見守り、育て、導いて行きたいと思います。
いつも楽しく拝見させていただいています。
我が母校、○松医大は相変わらずですね。
私たちの頃は出席が緩かったので、そもそも興味がない授業にはでなくてよかった(?)のですが、今は厳しいようで、とりあえず出席しなければいけない現状は、講師にも学生にもよろしくないですね。
ただ、十数年前、私が学生のときは、そもそもオンコロジーという専門領域があることも知りませんでした。実際にオンコロジストの話しを聞くことで、志望が変わる学生もいるかもしれません。
ご迷惑おかけしますが、よろしくお願いいたします。