しゃんしゃん大会がやってくる


さてと、夏休みも終わり新たな活力を得て新学期を迎える。まず、やってきたのが各社しゃんしゃん大会の段取り合戦である。しゃんしゃん大会という用語、すでに一般名詞として定着しているが、かつては、あれが学会だと思っていたという人もいた。しゃんしゃん大会には各社1億近くの予算を計上しており、品川あたりの高級ホテルで数百人の参加者を見込んで盛大に盛り上げる。そのためには、顎・足・床付きで、アテンドと称して各地MR君がすべての参加者に地元から東京まで同行する。しゃんしゃん大会には、ふさわしいしゃんしゃん芸人が登場するが、この人選もいろいろとあるらしい。当然、国家公務員は除外かと思ったら、そんなことはなくって主たる活躍をしている芸人も多い。私が国家公務員の頃、しゃんしゃん芸人を演じたが当時はまだ、戒律が緩かったのでなんでもありの時代だった。とはいえ、一線を画して登壇していたので、T社、C社の同系統の薬剤で共通のスライドを使用するというような伝説のS先生のような芸当はできなかった。どうしても断れず今年、登壇することになってしまってこまってしまっている大会の人選案を見せてもらったところ、俺にも挨拶させろ、とか、俺の出番はどこだ、と、言ってくる大御所がてんこ盛りで、挨拶の司会、挨拶、挨拶のまとめというような感じで、三役そろい踏みである。それなりにギャラが発生するわけだから無理からぬところであるがこれはいったいどんな風に収拾をつけるのか楽しみである。また、昔の話だが、しゃんしゃん大会でI先生がエビデンスとは無縁の世界で発売記念薬を思いっきり持ち上げたことがあった。楽屋に用事で来た、当時はまだ純粋だった若手のM君が早速、先生、あの話のエビデンスはなんですか?と食いついた。そしたら、さすが、しゃんしゃん芸人の権化、I先生は、わっはっは、ご祝儀、ご祝儀と、艶っぽい笑顔で一笑! M先生も目が点ということもあった。今年は、臨床試験で取り返しのつかない汚点を残してしまったN社はさすがに自粛だそうだ。あの事件発覚前には意気揚々と、先生がなんとおっしゃっても我が社は誇りを持ってハイレベルな学術集会を開催しますのでのご了解ください、と浜松まで啖呵を切りに来た日が懐かしい。しゃんしゃん大会も来年以降はフェードアウトします、乳癌学会があれだけ充実していれは、もう必要はありませんよ、という正論を唱える虫はさすがである。しかし、俺にも挨拶させろとしゃんしゃん大会たかりの虫はまだ駆除できていない。

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投稿者: 渡辺 亨

腫瘍内科医の第一人者と言われて久しい。一番いいがん治療を多くの人に届けるにはどうしたらいいのか。郷里浜松を拠点に、ひとり言なのか、ぼやきなのか、読んでますよと言われると肩に力が入るのでああそうですか、程度のごあいさつを。

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