乳癌学会はじまるはじまる


台風八号接近の大阪で乳癌学会が開催されます。会長として浜松で開催した昨年に比べずっと気が楽ですが、講演や司会、会議に懇親会と多忙な日々が続きます。学会中は、休診とするので抗がん剤治療やセカンドオピニオンのために訪れる患者に受診日変更をお願いしなくてはいけません。学会は全国の医師、薬剤師、看護師らと直接会って情報交換でき、医療者としてお互いの成長のためには極めて有意義で印象深い三日間となります。

国立がんセンター病院でのレジデント(住み込み研修医)一年目の夏、京都で開かれた肺がんの学会に同期生数名と参加しました。レジデント一年目はローテーションといって、数ヶ月ごとに各部門をまわり自分のための勉強だけをする時期なので、指導者の許可さえ取れば学会には自由に参加できました。北海道でのんびり過ごした私は、学会は観光のついでと思っていたので学会場看板前でアリバイ写真だけとって観光旅行へというスタイルもありでした。病理診断の指導医S先生に「来週、京都の学会に行くので一週間、お休みします。」と申し上げたところ、目がギロリと光りました。一週間はちょっとまずかったな、と思ったのですが、それが原因ではありませんでした。「学会で何をして来るんだ?」と言われ、遊びに行くのがばれたか、と思ったのですがそれも違いました。「はい、勉強してきます。」と答えると「どうやって勉強するんだ!」とますます語気強くなり、「発表とか聞いて来ます・・・」と言うと、S先生はもの凄いけんまくで「聞くだけじゃあだめだ!一つでも質問してきなさい。帰ったら何を質問したか報告に来なさい。遊んできても構わんよ。」と、すべてお見通しでした。以来、学会では真っ先に質問するのが習慣となり今日に至っています。昨年も若手医師のM君が「会長自ら質問されるんですね。」と感心していましたが、M君も別の会場で質問していました。これも教育の伝承であります。

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投稿者: 渡辺 亨

腫瘍内科医の第一人者と言われて久しい。一番いいがん治療を多くの人に届けるにはどうしたらいいのか。郷里浜松を拠点に、ひとり言なのか、ぼやきなのか、読んでますよと言われると肩に力が入るのでああそうですか、程度のごあいさつを。

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