ドイツ語でWien、発音はヴィーン、英語でVienna、発音はヴィエナ、オーストリアなまりのドイツ語だとWien、の表記で日本語にのウィーンに少しちかい、ウにてんてんではなく、ウにてんぐらいの発音になるそうです。日本語では、Wienを日本語的に読んでウィーンですが、ドナウ川も、ドナウ川(ドナウがわ、ラテン語:Danubius、スロヴァキア語:Dunaj、セルボクロアチア語:Dunav, ドイツ語: Donau, ハンガリー語 Duna, ブルガリア語: Дунав, ルーマニア語: Dunăre、英語、フランス語: Danube:ダニューブ)と、ややこしい。それほどに長い歴史と、多くの民族と言語の入り乱れた複雑な地理の地域なんですね。なんで、こんな話をするかというと、今日の朝、羽田発のANA機で早朝にドイツのフランクフルトに到着し、ルフトハンザ機でヴィーン国際空港に。そこからは、パネリストの特権で、お迎えリムジンが用意されており、市街へ移動。同じ時間に到着したNancy Davidsonと一緒で、車内では、前出の発音の話で「That’s intersting. I didn’t know such difference.」ということでした。彼女はヴィエナははじめてだそうです。ちなみに私は2回目、15年前「Docetaxel is effective at a dose of 60 mg/m2」の演題をESMOで発表したことがありました。Nancyにヨーロッパに学会にはあまり来ないの?と聞いたら、very expensiveだし、アメリカにはレベルの高い学会がいくつもあるからね、という返事。そりゃそうだ、そりゃそうだ。また、2016年にDan HayesがASCOの会長をやるね、Breast Peopleは、会長やること多いね、といったらBreast Peopleは結束が固いから、というお答え、要は政治力と、同業者の仲良しこよし会で、日本の乳癌学会と同じだけど、日本ではBreast Peopleが癌治療学会とか癌学会の会長をやることはありません。それは、外科医社会の中で乳がんを専門というと、序列が下から4番目だからです、という話をしたら、Nancyは、That’s intersting. 一方アメリカではASCOの会長をやっているBreast Peopleは、腫瘍内科医であり、腫瘍内科医はグレードが高いからね、というと、Nancyは、I dont deny you. (否定はしないわ)とニヤニヤとしていました。日本では外科医が乳がんのケモをやっているという、絶滅危惧的特殊事情はとてもよくご存知でした。それで、Nancyは2016のAACRの会長は私がするの、と満面の笑みをたたえて言いました。DanがASCO、私がAACR、同じ年にどっちもbreast peopleよ、とのこと、会長をやるっていうことはとても嬉しいことのようです。それとか、20年前、1995年のSt.Gallenの時、Davosのスキー場で会いましたよね、という話をしたら、Yes, I remember that. などなど、道中、Nacyとは夏色とまでは行きませんが思い出話が尽きなくて、INTI-0101はやっぱり素晴らしい研究でしたね、とか、SOFT/TEXTトライアルは予想したとおりの結果でしたね、といった肝心な話は全然せず、春色のダニューブ河畔を眺めながらの旅でありました。