屋上庭園は枯れていた


種をまく人のたとえをご存じでしょうか? 「あるひとが種まきにいきました。道端におちた種はとりが食べてしまい芽をだしません。岩の上にたまった汚れのようなところに土に落ちた種は、すぐに芽を出しましたが、土が少なく底が浅いので乾いてしまいすぐに枯れてしまいました。雑草の茂みにおちた種は、芽を出しても雑草に覆われているので光も当たらず、伸びることができません。よく耕された肥沃な畑に落ちた種は、深く根を張り、葉を広げ太陽の光をうけ、高く大きく育ち、30倍、60倍、100倍の種が実りました。」これは聖書に語られるイエスキリストが話したたとえ話です。あるとき、ある病院の屋上庭園に案内されました。コンクリートの上に洒落たレンガで囲いを作り10cmぐらいの厚さに土を盛り「都会のオアシス」と自慢の庭園ですが。。。夏の暑い昼下がり、植えられた草花は全てしおれて枯れていました。案内してくれた事務長は、部下を呼びつけ、ダメじゃないか、夏は水をもっとやらなければ!!と叱りました。しかーし、種をまく人のたとえの如し、底の浅い土では、植えつけた草花も育つことはできず、水をやらないのが悪いのではなく、そもそもそんなところになんの計画もなく、ハリボテのような庭園を作る発想が間違っているのです。底の浅いのは病院設立理念も同じこと、案の定(あんのじょう)その病院は倒産して人手に渡ってしまいました。朝日新聞の連載も4年5ヶ月続きましたが先月で終了、ネタも尽きましたのでちょうど良かったと思いますが、毎週毎週800字の原稿を約200回にわたって書きましたからそれなりに文章力は付きました。推敲、つまり時間をかけて文章を練る力は確実についたと感じます。しかし、新聞には書いてはいけないこともあるので、今まで鍛錬した文章力でひとりごとを続けていこうかなと。。。思います。気まぐれですけどね。

投稿者: 渡辺 亨

腫瘍内科医の第一人者と言われて久しい。一番いいがん治療を多くの人に届けるにはどうしたらいいのか。郷里浜松を拠点に、ひとり言なのか、ぼやきなのか、読んでますよと言われると肩に力が入るのでああそうですか、程度のごあいさつを。

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