大きな病院の落とし穴


大きな病院で診てもらいたいので紹介状を書いてください、という患者の申し出にはもう慣れっこになった。はい、わかりましたと上機嫌を演じてその場で紹介状を書く。大きな病院神話というのが一般市民の間には根強いが、大きな病院に勤務していると小さな人間になってしまうっていうことだってある。タモキシフェンを内服していた女性が手の指の関節痛があり、腫れている関節もあるということで乳がん手術からかかっている大きな病院の主治医に訴えた。すると「他の薬なら関節の痛みが出ることはあるけどこの薬はそういうことはないから気のせいだ」と言われ、そういうものか、と我慢していたが痛みは取れず腫れは引かない。三ヶ月後の外来で大きな病院の主治医にもう一度痛み、腫れを訴えた。そうしたら、「そんなに気になるなら近所の整形外科にいったらどう?」といわれ、その通りしたら、ロキソニン錠とロキソニンテープが処方され、あとは毎日電気をかけてリハビリに通うように言われた。ひと月通ってもよくならないので、大きな病院の主治医に「この病院の整形外科で診てもらえないか」と頼んだところ整形外科は混んでいるから無理むりムリとけんもほろろ。大きな病院のメリットはいろいろな専門科がそろっている、っていうことだが、ここはそうではないのだ。整形外科は背骨しかみないとか、形成外科が閉じたり、長い間、血液内科の医師が居なかったり、表看板と実態がかい離している。それで、その患者さん、私どもの診療所を受診、話を聞くとお母さんもおばあちゃんもリウマチで手が変形してるって。リウマチ因子を測ったら陽性、それで、リウマチ専門のFKMクリニックに対応をお願いした次第です。それでもあなたはは大きなエスレイ病院に行きますか?

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投稿者: 渡辺 亨

腫瘍内科医の第一人者と言われて久しい。一番いいがん治療を多くの人に届けるにはどうしたらいいのか。郷里浜松を拠点に、ひとり言なのか、ぼやきなのか、読んでますよと言われると肩に力が入るのでああそうですか、程度のごあいさつを。

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