今日の午後は薬物療法のセッションが続いております。ホルモン療法のところは、閉経後のアロマターゼ阻害剤、タモキシフェン、どれをどのように、5年、10年、15年^^^、どれぐらいの期間、つかえばよいのか、どうなのか、それを判断するのに、オンコタイプDXがいいのか、マンマプリントがいいのか、プロシグナがいいのか・・ すっきりしたデータはまだでていないのですけど、ミッチーダウセットが例によってトランスATACのデータをあれこれといじくり回したデータを提示しながら、いろいろな生存曲線を示しているうちに、これがハイリスクで、これがローリスクで、いやいや、このスライドは間違いで、こっちがこっちで、いれかえて、みたいな話になりなにがなんだか分からなくなった。話している本人も混乱しているぐらいだから、聴衆は誰ひとり理解できていないだろう。当面、AI5年でその先、AIを続けてもよし、タモキシフェンに変えてもよし、というところです。閉経前は、SOFT・TEXTトライアル以上のデータはないので、あの2つの論文をきちんと理解していけばよろしい、ということです。マシューエリスは、ルミナルAには、術前治療は細胞毒性抗がん剤ではなく、ホルモン剤を使う、と当然のごとく説明しておりました。
細胞毒性抗がん剤については、アンソラサイクリンとタキサンが必要、とくにHER2病とトリネガはで、と言う程度です。ルミナル乳がんでも、TNBCでも、HER2病でも、「若い人は予後が悪いから細胞毒性抗がん剤をしっかり使う」という考えは、都市伝説であることも、複数の演者がやっと主張するようなりました。閉経前のルミナル乳がんではホルモン療法を10年間、さらにもっと長く続けること、TNBCだから、乳房全摘、温存はしない、というのも、BRCA変異がないのなら、正しい考え方ではない、ということも、きちんと説明されていました。改めて「35才以下は抗がん剤が必要」というような考え方は間違っているということを確認しなければいけません。明日はいよいよコンセンサスカンファレンスです。このブログの読者に方には特別に、明日の質問(235も質問があります)をお教えしましょう。添付します。Masterfile_Session_St.Gallen_Panel_20170310_V3 GC