株主では語れない話


HER2感受性では、「世紀のネガティブデータ」と呼ばれ2015年ASCOでポール・エリスが発表し会場からは質問もでず、拍手も乏しい発表で、大山鳴動して鼠一匹でありました。今回は、最終解析結果で生存期間も発表されるとうことでしたが、今年の1月に既にJCOに論文が出ており、内容は知っていたので感動もなく時間がすぎたのでした。その他ふたつの演題は、取るに足りないパセリの評価の話でしたので割愛します。

MARIANNE試験:

発表者はスライドにも「Edith Perez」となっていました。しばらく前に彼女がGenentechに移ったと言う話を聞いていましたが、今日はそのまま発表するんだなと思っていました。ところがというかやはりというか、Edith Perezの利益相反開示スライドに「Roshe/Genentech社員」「Roshe/Genentech株式所有」とあり、演者もカルロス・バリオスが勤めました。たしかにGenentech社員がこの発表をしたら総スカンにあうだろう、みたいな内容でした。

こMARIANNA試験が発表された2015年はトラスツズマブにヘルツズマブを加えたクレオパトラ試験の結果が公表された翌々年だったので、T-DM1にペルツズマブを加えれば、さぞかし素晴らしい結果がでるだろう」と会場は大いに盛り上がっていたのですが、結果が表示されるとどよめきと共に沢山の人が会場を立ち去っていきました。おそらく、Genentechの株主たちだったのでしょう。

今回も、結果としては同じで、生存期間の延長もなく、T-DM1にペルツズマブを加えてもいいことはないということでした。しかし、どうにか差を出そうと事前に計画していなかった解析をしてみたりしても何らポジティブな結果が出ていません。こんな恥ずかしい解析をもし、Genentech社員になったEdith Perezが発表していたら、それこそ二度とASCOには参加できなかったでしょう。今回も会場では見かけませんでしたので、おそらくどこかの保養地に友達にミッチーと出かけているでしょう。JCOにのった論文では、T-DM1はトラスツズマブ+パクリタキセルと同等の効果でしかも副作用がすくない、ということが結論となっていました。今回もその点にフォーカスを絞ればよかったのでしょうが、株主たちがこのような恥ずかしい発表に導いたに違いありません。

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投稿者: 渡辺 亨

腫瘍内科医の第一人者と言われて久しい。一番いいがん治療を多くの人に届けるにはどうしたらいいのか。郷里浜松を拠点に、ひとり言なのか、ぼやきなのか、読んでますよと言われると肩に力が入るのでああそうですか、程度のごあいさつを。

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