灰色の調剤薬局?


「ジェネリックはやめて下さい」という患者がいる。レトロゾールを処方している患者や患者家族から、しかも複数の、しかも市の北の方の地域の人たちばかりから。ジェネリックにも松竹梅があって、梅(粗悪品)もあるようだ。しかし、「松」なら、問題なし、ということになっている。お上(厚労省)は医療費削減の施策としてジェネリック使用を推進している。浜松オンコロジーセンターは開院以来、院内調剤を原則としている。患者は便利だし、チーム医療の一員として薬剤師は診療の流れをきちんと把握し、医師、看護師からの説明との整合性も取らなくてはならないからだ。しかし、在庫薬剤品目数は厳しく制限しなくてはならないので、ジェネリック先発品も両方院内在庫、というわけには行かないので、全ての品目について、可能な限り「松」レベルのジェネリックを採用している。

ジェネリックはやめて下さい、という患者に理由を聞くと、ジェネリックは粗悪品、先発品が高品質、と信じているようだ。だれがそんなことを言っていますか? と聞いても、言葉を濁す患者が多いが、希望ということなら「フェマーラ」と書いて院外処方箋を発行してきた。そこで、おや? おーや〜? と、あることに気づいた。フェマーラに変更を希望した患者は、同じ地域の同じ調剤薬局に行っている。調剤薬局が先発品を推奨するのは悪いことではないけども、なにか、怪しい臭いがする。厚生省(当時)の薬剤師の牙城である医薬安全局(当時)が医師の独断・専横にはどめをかけるため、院内調剤から院外調剤薬局への移行を後押しし、ジェネリック導入を推進している。医療の透明化という点では院外調剤はいいことかもしれないが、診療所にも有能な薬剤師を配置すれば、前述のようにチーム医療の実践の下で、質の高い調剤が達成できる。院外調剤は患者には不便だし、情報提供も不十分だ。それにくわえて、灰色の調剤薬局がおかしな誘導をしているとしたら、院外調剤推進も考え直さなければいけない。また、子供医療費無料を悪用して、お兄ちゃんの薬を弟の名前で処方してもらいなさいと、親をそそのかす調剤薬局の親父もいるらしい、という話は以前、このブログで触れた。

「すべての民のうちから、有能な人で、神を恐れ、誠実で不義の利を憎む人を選び、それを民の上に立てて、千人の長、百人の長、五十人の長、十人の長としなさい。(出エジプト記18:21)」

「不誠実で不義の利を愛する」ことがあるとしたら、そこは改めなくてはいけないのだ。

広告

投稿者: 渡辺 亨

腫瘍内科医の第一人者と言われて久しい。一番いいがん治療を多くの人に届けるにはどうしたらいいのか。郷里浜松を拠点に、ひとり言なのか、ぼやきなのか、読んでますよと言われると肩に力が入るのでああそうですか、程度のごあいさつを。

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中