若手のためのディベート道場


正しいことは一つだけとは限らない。抗がん剤治療を続けるか・やめるか、投与量を減らすか・そのままでいくか、手術をすぐするか・術前薬物療法をするか、緩和医療に委ねるか・新治療を模索するか、新薬の臨床試験に協力するか・しないか、などなど、がん診療が進歩したとはいえ、いや、進歩しているからこそ、正しいことが一つという状況は成り立たない。

大事なことは、答えはひとつだけではない、という状況で、しかし、どちらの答えを支持するかという自分の考えを論理的に構築するトレーニングをしなくてはいけないということである。これは医師のみならず、看護師、薬剤師、放射線技師、など、すべての医療者に求められる技能である。

そんな時代に20年前から、中部乳癌会議は、若手のためのディベート道場を開催してきた。立役者は、世界のイワタヒロジーである。2005年からは、我々、NPO法人がん情報局が、その運営を任され、毎年、愛知県大府の「県民健康の森」プラザで、ディベート道場を開催している。乳癌を対象に、Uncertainな問題について、ディベート対抗戦を行う。1チーム4-5人で4-5チームに分かれ(参加者数は16人から25人の間)、まず、初日にチーム毎にディベートの作戦会議、論文集め、資料作り、発表練習を行う。翌日、朝8時からチーム対抗ディベート合戦を行うのだ。思考回路の鍛錬、プレゼンテーション技法の習得など、臨床に必要な技術にも通じたコミュニケーションスキルが習得できる。20年の間に、道場卒業生は300人に達し、多くの優秀な人材を輩出している。今年も2月3日、4日に開催される中部乳癌会議。若手の定義は定まったものはなく、下は医学生から、上は乳癌学会名誉会員まで、自分は若手だ、と信じている人ならだれでも参加OKだ。交通費は自己負担だが、宿泊料、飲食等は、当法人が負担する。参加希望の方は、「がん情報局 森玄(morigen@ganjoho.org)」宛に連絡してください。中部となっていますが、北部でも、南部でも、北朝鮮からでも、参加は可能です。企業(製薬、医療機器 etc)、マスコミ関係の方、どなたでも志があれば参加大歓迎です。定員になり次第締め切りますぜ。昨日、事務局より連絡があり、今年の定員に達しました。

ちなみに今年のファカルティメンバーは、岩田広治、渡辺亨、遠山竜也、澤木正孝、安藤正志、小泉圭、今年のスペシャルゲストは聖路加国際病院乳腺外科 林直輝先生です。ご講演のタイトルは「臨床医が研究するということ」です。

投稿者: 渡辺 亨

腫瘍内科医の第一人者と言われて久しい。一番いいがん治療を多くの人に届けるにはどうしたらいいのか。郷里浜松を拠点に、ひとり言なのか、ぼやきなのか、読んでますよと言われると肩に力が入るのでああそうですか、程度のごあいさつを。

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