入局して最初の半年は大学病院の病棟で、10年ぐらい先輩が、医師としての技術や心構え、患者さんとの接し方など、何から何まで指導してくれます。この指導者をオーベンと呼びます。ドイツ語で上を意味する「Obere」に由来する「適当語」です。私のオーベンのつねた先生はおおらかないい人でした。また、どんな状況でも褒めてくれました。はじめて、肺がんの患者に治療のムンテラをした時のことです。ムンテラとはドイツ語で「口」を意味する「Munt」と英語の治療を意味する「Therapy」をくっつけたムントテラピーの短縮型、これも「適当語」です。