オンコロジストの生い立ち(8)


がんに興味を強く抱くようになったのでは小細胞肺がんの患者の抗がん剤治療を学んだことが一つのきっかけでした。60才過ぎの小柄な男性で、タバコを1日60本も吸っているひと。それが原因で肺がんになったのです。小細胞肺がんは当時から、診断がついた時点で既に脳転移や骨髄転移をおこしている、と言う病気だから手術はしない、ということになっていました。抗がん剤も、シスプラチン登場前の頃だったので、CAVという3種類の抗がん剤組み合わせを使い、外来化学療法という概念はまだ、ない時代だったので、患者はずーっと半年ぐらい入院していました。病棟医長のみやもと先生は肺がん専門グループでした。なので、抗がん剤治療について相談すると、「うん、それでいいんじゃない」ということで、やっぱり、アスペルギルスという説明をして始めたCAVが、脱毛、吐き気は強いけど、がんの影が一時的だけど、消えてしましました。そのときはじめて抗がん剤とは副作用もあるけど、よく効くなー、という実感をもったのです。みやもと先生にそのことを話したら、そだねー、先生、よく勉強してるねー、とおだてられて、がんやらない? と誘われたのでした。

投稿者: 渡辺 亨

腫瘍内科医の第一人者と言われて久しい。一番いいがん治療を多くの人に届けるにはどうしたらいいのか。郷里浜松を拠点に、ひとり言なのか、ぼやきなのか、読んでますよと言われると肩に力が入るのでああそうですか、程度のごあいさつを。

“オンコロジストの生い立ち(8)” への 1 件のフィードバック

  1. 先生のためのサイトに不似合いですが。
    現在、肺癌で市立の病院でジオトリフ20mgで治療中です。免疫力の低下か、度々膀胱炎になります。心臓は心筋症。歯は、いつの間にか歯周病が進み抜歯を薦められています。これらは他の開業医にかかっています。病院の規模が小さく外部の医療機関にかかるのが、決まりのようになっています。
    困っているのは
    開業医の先生は、癌にあまり触れたがりません。避けている?患者はコミュニケーションを取ってもらいたいと思います。双方の先生は面倒なんでしょうか。特にC型肝炎ブラス、肺癌ですので、開業医の歯科医は、歯周病、虫歯も触れません。3ヶ月後定期検診。がいつものパターンです。見てもらえる病院の情報は、どうすれば手に入るのでしようか。さまよってます。

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