そこで、自分にとっては、現在までに人類が解明できたことの到達点として、甲乙付けがたい(乳がんが転移・再発しないという)効果のある治療のどちらかはうけられ、また後生の人々、例えば自分の娘とかによい治療はこれだ、という情報を残すこともできるのですから、試験に参加しようではありませんか、ということです。「私はどうしても化学療法は受けたくない」ということなら、この試験には参加しないで、一般治療としてホルモン剤治療をうけることができます」ということも保証はされています。それならそれでいいですよ、ということです。世の中にはいろいろな人がいるわけですからね。私も数多くの無作為化比較試験にたずさわってきましたから、この辺りのやりとりは、特に胸騒ぎすることもなく、落ちついて話を進めることができます。(以下次号)