医療従事者に対するCOVID19ワクチン接種に大方のめどがつき、次は80才(来年の3月までに80才になる、現在79才)以上の人たちへのワクチン接種プロジェクトが着々と進行しています。私どもの医療機関でも浜松市ワクチン班へのワクチン発注、接種希望者の受付および接種日調整予約作業が進んでおり、「打つワクチン」と「打たれる人」の緻密なマッチングは結構な醍醐味であります。コミナティ筋注(ファイザー製)は、-80℃で保管され(Deep Freezer)、ドライアイス充填配送箱での搬送(−79℃)(中北製薬という問屋が浜松市から搬送請負:癒着はないはず)、私どもの医療機関で受領後−25℃(Standard Freezer)で2週間まで保存可能、冷蔵庫で3時間または室温で30分で解凍、添付の生理食塩水で希釈、激しく振ると泡立つので静かに転倒混和、1バイアルから6人分なのか5人分なのかは一定していないけど、とりあえず市役所からの指示は「5人分」ということになっています。バイアル番号何番のコミナティ(筋注)を、接種券番号何番の人に何月何日何時何分に接種したという履歴は、政府と浜松市から支給されたVーSYSとVRSという2つのアプリケーションとタブレット端末を使ってきちんと厚労省と市役所とに伝わる仕組みになっています。この一連のCOVID19ワクチン行政を理解するのに大変苦労しましたが、慣れるとかなり円滑に対応できるようになり、緻密なワクチン行政は決して悪くはないと思います。しかし、室温で長期間保管できて、お一人様一バイアル使用の「インフルエンザワクチン」のような扱いができる「すぐれものワクチン」が登場すればこんなにややこしい「ワクチン行政」を運用しなくてもいいのでしょう、お金もかかるし。第一三共でも日本化薬でも武田薬品でも、日本の超一流製薬企業が進取の気性をもって「室温で安定、お一人様一バイアル型のワクチン」を開発する日を頚を長くして待っておりますよ。