イブランスの諸問題(1)


イブランス内服中の患者で好中球検査を実施したことがなく、また発熱症例もいません。好中球減少対策で最も重要なことは、採血検査をしないことです。

投稿者: 渡辺 亨

腫瘍内科医の第一人者と言われて久しい。一番いいがん治療を多くの人に届けるにはどうしたらいいのか。郷里浜松を拠点に、ひとり言なのか、ぼやきなのか、読んでますよと言われると肩に力が入るのでああそうですか、程度のごあいさつを。

“イブランスの諸問題(1)” への 2 件のフィードバック

  1.  再発治療中の患者で、先生のblogの大ファンです。毎日チェックしていました。この度新しい記事が続けて投稿され、大変しあわせです💕
     イブランス治療中に好中球を測らなくていいとお書きになっているのを拝読して良い意味で衝撃を受けています。日本の患者さんのブログを読んでいると、イブランスで好中球が下がったので休薬とか減薬になった人が沢山いますし、血液検査は必須と考えられているように見えます。一方、米国の上野直人先生のSNSを拝見したり、国際的な乳がん学会の推奨治療を読むと、余病があって使えない患者以外にはもれなくAIやフルベストラントとイブランスの類の薬を併用することとなっているようです。日本でそんなことをしたら、血液検査の設備がないクリニックではホルモン治療を受けられなくなりますし、体力的に続けられない人が続出するのではないかと不安に思う一方OSが延びたという最善の治療を是非受けたいと思います。血液検査に基づき減薬や休薬などしなくても、普通の生活を続けながら、イブランスの治療を続けられるのかどうかは、とても重要な問題であると思います。なお、私自身は骨転移で、ゾメタとフルベストラント単剤でしたが、腫瘍マーカーが上がり続けていたので、次は分子標的薬を使うことを見越して、近所の親切な乳腺クリニックから大きな病院に転院しました。先生に相談した上でそうしたのです。この問題に全国一律の指針の出されることを強く希望します。

    1. イブランスの効果が報告された下記の論文では、イブランス内服で好中球減少は80%に認められ発熱は12%、しかし治療が必要となるような「グレード3以上の発熱」はいませんでした。と言うことですから、イブランスをやめることも、減量することも、必要ないのです。ですから、元気な患者なら好中球数を調べる必要もないと思います。
      製薬企業(今脚光を浴びているファイザー)のMRくんが副作用を恐れるあまり、検査してください、注意してください、減量してください、何かあったら困ります、私の首が飛びますから・・・。しかーし、イブランスはとても良い薬ですから、やらなくてもよい血液検査で、問題にならないような好中球減少を見つけて大騒ぎして減量、休薬してしまってはいけません。このような対応を「角を矯めて牛を殺す」と言います。

      Finn RS, Martin M, Rugo HS, et al: Palbociclib and Letrozole in Advanced Breast Cancer. New England Journal of Medicine 375:1925-1936, 2016

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