①外来化学療法は、安全に安心できるような形で提供できる。
①の(1) ハーセプチンは38度程度の発熱は25%程度の患者で認められるが初回から外来で問題なくできる。初回は入院でハーセプチン点滴を行っている病院もあるが、そんな必要ない。
①の(2) ACやECなら、術後でやる場合には、day 8あたりで、わざわざ外来に来てもらい、採血する必要は全くない。さらに、day 1、つまり点滴当日も、採血しなくても全く問題ない。よく、点滴当日に採血して、問題ないことを確認してから点滴を行う、というようなことをやっているところがあるが白血球が2300であっても、特に問題なくフルドーズの点滴は問題なく実施可能。
①の(3) weekly paclitaxel@80mg/m2ならば、術前、術後化学療法で実施する場合にはこれも白血球を調べる必要はなったくない。
術前、術後で使用する限り、全身状態がよければ、好中球数、白血球数のみならず、肝機能も特に調べる必要はない。
術後でも、CEF(100)、Docetaxel @100mg/m2などでは、30%程度の好中球減少性発熱を起こす。これらのレジメンを使用する場合にはそれなりの対応が必要となり外来ストレスレベルが上昇するので、どうしても必要な場合でない限り、これらのレジメンは選択しない。
②セカンドオピニオンは、SPIKESプロトコールを用いて行えば、だいたい30分以内には、患者あるいは家族の満足のいくような情報提供が可能である。
③セカンドオピニオンでは、治療経過がうまくいっている場合でも今のままの治療でよいだろうか、何か他の治療はないだろうか、という質問も多い。その場合には、現在の治療がなぜ、どういう根拠に基づいて選択されたのか、現在の治療の目標はなにか、などについて説明すると、あぁ、そんなんですか、と初めて聞いた、というような患者もいる。それはそれで、セカンドオピニオンの意義があるわけだと思うようにしている。
④がん診療拠点病院といえども、極めてお粗末な治療、説明しかできていないところが結構多い。当然、箱もの行政的発想から、拠点病院というのができたわけだが、早急に、内容の充実を図っていかないと、看板に偽りあり、ということになる。特に、A病院、B病院、・・・(この程度のイニシャルなら問題ないでしょうか? HDKさん)。
3年間の経験知を元に、少し、グレードアップします。今回の一番の目玉は、外来化学療法室の充実です。これがすごい!! これについては、後日、改めてご報告しましょう。それ以外に、薬剤師、看護師の質、数ともに補強して診療ボリュームの増加、標準手順の合理化を図っています。IRBも立ち上げ臨床研究も開始できる見通しとなりました。そんなこんなで、1月から4月まで、めまぐるしく過ぎた第一四半期でした。あらたに、リセットするところはリセットし、過去のしがらみを断ち切り、新しい目標に向けて、また舵をきります。そんな明かるい希望に燃えていたある日、一枚の封書がJCOGから届きました。その内容は、