異色の青森


昨日は青森勤務でした。なので、今朝は新横浜発静岡経由浜松行き、移動途中の静岡駅の朝です。昨日は青森市民病院に行き、がん診療と情報提供、SPIKES活用術を話してきました。会場は超満員、居眠りしている人は一人もおきていませんでした。SPIKESの話をするのは二年ぶり、高知の地方会以来です。昔のスライドを下敷きに新作ネタをいろいろと加えて新しい味付けに。とくに、Empathy、Strategyのところは、我ながら2年の歳月の時の重みを感じるなあ~。Empathy、初学者はとりあえず、共感する技術を覚えよう、言葉にださなければ相手に伝わらない、そのうち経験を積めば共感する心も豊かになる、そのうち経験を積めば共感を表す言葉も自然に出てくる、だから駆け出しの時期は技術として共感表現を学ぼう、ここまでは2年前と同じ。しかし、経験をつめば、というところに、さまざまなコンテンツが加わったのでした。ラインホルドニーバーに祈りや、ワーク-ライフバランスの二極じゃあだめで、ワーク-ライフバランス-スタディバランスの三極で考えないといい経験とは言えない、という新作ネタ、1日1時間は勉強しよう!、そして帰って食事の支度がある人は勝手に帰ってよし、だけど、勉強のある日はあらかじめ食事の支度を済ませておこうというあたりは、SPIKESのSettingの重要性とも通じるメッセージです。あるいは、ガイドラインからの旅立ちに通じる、初学者はガイドラインを守る、やや力がついてくるとガイドラインを破る、そして円熟するとガイドラインを離れ、自分の形での医療ができるようになる、という、単眼的にみるとやや危険な推奨も、SPIKESの熟成には欠かせません。こうしてみるとSPIKESも奥が深い、というか成長するSPIKESを感じる。2年前までは加藤完治が熱心に発破をかけてくれたので、SPIKESは成長した。しかし、いまのきはら、いつまでたっても反発力がでてこないね。

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K先生への手紙


K 先生へ
訪れた北陸の街で先生の事を思い出しました。先生が患者さんに「あなたは転移しているから、治りません、治りません」と強く言ったので、後でご主人が私のところに来て、「治らないということはわかっている、でも、どうにか希望をもちたいんだよ」、と大泣きしながら私に訴えたことを思い出しました。先生には話していなかったかもしれませんが。私たちは、昔は治らない、治らない、と患者に力づくで理解させないといけないと思っていたことがありましたね。しかし今は、治るといいな、という期待を持ちながら治療を続けましょう、ぐらいのことは言えるようになったのではないでしょうか。お互いに成長しまたね。

渡辺先生
メールありがとうございます。確かに、先生のおっしゃるとおり、患者さんの想いや状況を思いやることもなく、一方的にインフォームド・コンセントの名のごとくお話していたように思います。私もがんセンターを離れて、いかに傲慢な診療をしていたことかと、最近では色々と気づかされることが多いです。この地において、患者さんを大切にした医療を築くことができればと思っています。

がん看護フォーラム21


「がん看護フォーラム21」も地道に開催され今回で4回を迎えました。愛知県、長野県、岡山県、千葉県などからも参加者があり、看護師の勉強会としては実に珍しいことに会場からの質問もたくさん出ていました。講演が二つ、グループワークが二つ、懇親の会がひとつと、充実した勉強会でした。今回のテーマは放射線治療の看護、参加者は放射線治療の看護の本質を学びましたが、同時にもっと大切なことを学んだように思います。それは看護の力の本質です。看護の力の源泉は、三つあることがわかりました。それは、①調整力、②支援力、③継続力ですね。調整力は、問題解決のためのチームビルディングや、アドホックコーディネーションなどの形で発揮されます。支援力は、患者の意思決定支援、そのための情報収集などに発揮されます。また、継続力は、常に患者のそばにあって、患者の人生そのものにかかわってく形で発揮されます。そのためには、様々な勉強をしなくてはいけないのは言うまでもありませんが、その根底には、看護師自らの人生経験を基盤とした人間力が不可欠であることもよくわかりました。また、つまらない、みみっちい、くだらない、頓珍漢な病院のお決まりに押しつぶされ、その人間力が発揮されないという問題が起きないように注意しなくてはいけないことも感じました。加えて、今回の参加者は、「Intention to Treat Principle」、「Best Effort Principle」も学んだはずです。関係の皆さん、どうもありがとうございました。