10回を終えた市民講座


浜松乳がん情報局市民講座第10回を昨日開催、今回も200名近くの参加者があり、1時開始5時終了の予定通りきっちりと終了、しかも、寄せられた50近くの質問にも全部答えることができた。基本的に「質問には全部答える」「お茶をにごさず正面から答える」ことを信条としており、今回もその方針で達成した。10回にもなるとマンネリ化もあるがマンネリこそが伝統の証ということもあるので、改善すべき点は改善するとして同じスタンスで続けていこうと思う。基調講演の阿部恭子さんの話も説得力があり大好評だ。彼女は千葉がんセンター、市役所の健康増進課、緩和ケア病棟、乳癌診療のクリニック、大学での教育職と、若いのに多彩な経歴があり、それが講演内容に見事に現れていると感じた。看護師のみなさん、若いうちに目先の給料にとらわれたり、病院でのマンネリ勤務に甘んじたりしないで、多彩な業務を経験し、自分を磨こうではありませんか、みなさん(鳩山口調で)。今回は青森から参加してくれた川嶋先生がワット隆子さんの「がんのあと潔く生きる10カ条」唱和の音頭をとってくれ、会場は俄然盛り上がった。継続は力なり、ということを信じて、これからも工夫をしていきたい。ミッション-パッション-ハイテンションだ!
広告

大衆迎合行政


先日、ある新聞社が「抗がん剤が高すぎる」ことをどう思うか?」 ということで取材にきた。取材者いわく「分子標的薬剤の医療費が高すぎて支払えない患者がいるので、厚労省は高額療養費の見直しを検討すると言っているが、どう思うか?」と。私はこの問題についてはちょっとうるさいのだ。そもそも、高い安いの基準は何なのか。いい薬なら多少高くっても頑張って支払うのが筋だし、へぼい薬ならいくら安くても誰も使わない。つまり、「これぐらいの価値があれば使おう」という値ごろ感が消費者の間で定着しているかどうか、ということである。高級車vs.大衆車、高性能冷蔵庫vs.普及型冷蔵庫など、多くの商品について、消費者には、いいものは高くてもしかたない、という、値ごろ感を持っている。これと同じように、いい薬ならば、高いのは当たり前であろう。しかし問題は、がん治療薬には、「命にかかわる」という性格があるので、車や、冷蔵庫などとはちょっとわけが違う。し、かし、単に高いからといって大衆迎合的に高額療養費の基準をいたずらに下げるのではなく、いい薬、いい医療にはお金がかかるものだ、という認識を広める努力も必要ではないだろうか。

もうひとつ、薬価の決定にはいくつかの問題がある。薬価を決定する場合に、新薬では開発に要した経費を積算する「原価積算方式」を用いる。治験にかかる費用などが合計されるわけだ。最近、治験はやたらとお金がかかる。提出書類が膨大で、モニターも不必要な施設訪問を繰り返し「過剰品質」として問題になっている。治験をもっとあっさり素早く実施すれば、ドラッグラグも高額医療もすべて解決するだろう。さらに治験契約費が施設ごとにばらばらで、とりわけお高いのがKRM大学だそうで、他病院の3-5倍の「ポイント」を要求してくるそうだ。治験の質、医師の質が高いというわけではなく、むしろべらぼうに低いのになぜこんな矛盾が起きるのか、取材してみたら、と取材者に助言してみた。

怒れる熱中おじさん


8月の初めに厚労省の会議に出席した。30人ぐらい参加の会議、午後の西日がそろそろ強くなる時間帯、冷房はつけてあるが全くきいていない。うだるような暑さの中で扇子をパタパタ、汗(-_-;)を拭き拭き会議が進む。「ご意見ございませんか」という委員長の声にも皆沈黙。ややあって委員長が「暑くて頭が働きませんか、ご意見なければ承認ということで」みたいな感じで、第一度の熱中症のようになって灼熱の会議は終わった。最近の風潮は役人たたき。なので役所も冷房を強くすると「けしからん、われわれ庶民は不況の中、冷房費も節約して仕事をしているのに役人は涼しい部屋で気持ちよく仕事しやがって」とたたかれる。だからといって灼熱会議室では労務環境が悪すぎる。国の重要な問題が熱中症では決まらない。「お役人のみなさん、冷房は16度、送風は『つよ』に設定してあります。もし、よろしかったらビールなどいかがですか」ぐらいのおおらかさがあってもいいんじゃないのか。同様に最近はあちこち世知辛くてやりにくい。先週行った女満別空港でもレストランが満席なのに、ウエイトレスは2-3人、席に案内されるまでに10分も待たされ、注文を取りに来るまで10分かかり、頼んだバターコーンラーメン味噌味が出てくるまでまた10分で、あとで追加した生キャラメルソフトクリームは結局間に合わず、という事態が発生。これも、みんなが貧乏になってしまった小泉改革のせいだ!! 経費削減、人件費節減のあおりである。ウエイトレスがあちこちに立っていて、目があうとすぐに飛んできて水を継いでくれる時代は遠い昔の話だ。また、同窓会の名簿をつくろうと提案すると、個人情報保護法に抵触するからとか、紹介した患者の手術情報を聞こうとすれば、本人の了解を2か月後の外来で取ってから、とかいう、ばかものエスレイ病院がいたり、コンプライアンスだ、業界内規だ、といって、当たり前のこともやらないMRだの、とかくこの世は住みにくくなった。8月から急にというわけではないが、最近、この手のみみっちさ、貧しさ、世知辛さ、いやしさにうんざりぎみである。ここらで、つべこべ言うのをすべてやめて、いいねいいねそれいいね、と、行きたいものだ。
ところで、先日、いらいらりりいのMRのあんぽんたんが「厚労省のほうからの指導でジェムザールはパクリタキセルとの併用を基本的には勧めるようにということなので」って言うじゃない。ばかこけ、消防署のほうから来ました、っていう消火器販売みたいなこと言うんでない!! 厚労省何局何課の何野何兵衛が言ったのか言ってみろ!! おや、暑い毎日で多少、頭の中も熱くなっているみたいかな。