効果の見える掃除機から学ぶこと


自宅の電気掃除機をかける係を担当しています。「ダイソン」がサイクロン掃除機を発売した際に「吸引力の落ちない唯一の掃除機」と宣伝していましたが、その後、日本のメーカーもサイクロン方式を発売しています。ダイソンが出た頃に購入を妻に主張しましたところ、あれは重い、高い、ということで却下になり、「そんなに掃除機をかけたかったら今ある掃除機で毎週掃除するように」ということで、毎週日曜日の掃除機がけが私の仕事となりました。パナソニック(旧ナショナル、旧旧松下電器)の掃除機で、ゴミをすうと、赤いランプが点滅します。診療所で使っている日立の掃除機は、ゴミを吸ったか、ゴミがあるのか、確認できない、ただ、吸うだけです。そこで感じたのは、効果が見えることがいかに重要なことか、ということです。同じ事が、抗がん剤治療にも言えます。トリプルネガティブ乳がんだからすぐに手術、といって、たちが悪いからと言って全摘してしまって、そのあと、つまり術後化学療法として、抗がん剤治療を効果も見えず、副作用だけ現れる形で行うことは、まるで、ゴミを吸ったことがわからない掃除機のようなもの、です。効果の見える形での治療、つまり、原発病巣の縮小、消失がわかるようなかたち、つまりつまり術前化学療法を行うことの意義が、掃除機の喩えでもわかるでしょう。手術で完全消失、すなわち病理学的完全効果が得られていれば、全身の微小転移を完全に消えている、と考えて、化学療法後、病理学的完全効果が達成できていれば、2年間の経過観察で再燃しなければ、治癒したと言ってもいいだろう、という状況だと思います。効果の見える形で取り組むことで、無用な恐怖を払拭できる、ということを掃除機当番の経験あら学ぶことでできた、と思います。