釈然としない不合理


久々の投稿でごんす

リュープリンという注射薬は、乳癌、前立腺癌のホルモン療法として上皇陛下の治療にも使用された優れた薬です。それが昨年の春過ぎから、供給制限がかかり、いろいろな関係者に話を聞くと、「埼玉県の製造工場で、規定外の工程で作成されていたことが判明したため、工場の稼働を止めている」という状況が浮かび上がってきました。規定外の工程で作成されたものも上皇陛下の治療に使われたのかどうか、それはわかりませんが、「当局からの指示」というのが理由でした。そんなに間違ったことをしていたのだろうか? 武田薬品の態度が横柄なので当局からにらまれたのだろうか?・・・ など、いろいろな憶測が飛びました。当局というので「あーせーこーせーろーどーショウ」のやくじの方にきいたところ、どうもFDAからの査察がはいり、規定外の工程であることがバレて、改善命令だか、廃業命令だか、が下された、とのことでした。(FDAとは、Fuji Dream Air Linesではなく、Food and Drug Administration(米国食品医薬品局です)。「あーせーこーせーろーどーショウ」のやくじの方は、私たちも詳しい状況はわかりません、ということでした。それでもリュープリンはどうにか、健全在庫があるため、年明けまで需要を満たすだけの供給はありましたが、いよいよ在庫が底をつき、今までリュープリンを使用していた乳癌、前立腺癌の患者さんが治療を打ち切られざるをえない、という逼迫(ひっぱく)した状況になってきました。泣く子と地頭には叶わぬ、とか、黒船来航的圧力とか、言われるような状況で、泣きを見るのが武田薬品工業だけならいいのですが、消費者である患者さんたちの運命がかかっている状況ですから、とてもとても看過できるものではないのですが、世の中、COVID-19禍でそれどころではないようで、マスコミも問題視していないみたいです。外圧には厚生労働省も沈黙を守らざるを得ないようです。規定外の工程であったことを、厚生労働省は見過ごしていたのでしょうか?