夏に聞くよからぬ話


話の種にとポケモンゴーをインストールしてやってみたが3日で飽きた。はまっている人ははまっているようだ。スマホの仕組みを利用してカメラ映像にポケモンがあちこちに登場するさまは、確かに最初は「へーっ」と興味を引くが、ただそれだけのことという感じで削除した。よい経験になった。へんなものがあちこちに登場するといえば、舛添ばりの不正があちこちでおきているという話もいろいろ聞いたよ。高校生のお兄ちゃんに出された処方箋をもって調剤薬局に行ったところ、そこのおやじから「小学校の弟の分で出したことにすればただになる」と助言され、周りに聞くと、そうだよ、そのほうがとくだよ、と言っている人が結構います、という話。それであそこの薬局は話がわかる、とよい評判になっていると。さらに、サッカー少年の筋肉痛のために親が腰痛ですと、ロキソニンテープを保険診療で処方・調剤されたりという「誰でもやっていますよ、こんなこと」という、これも不正である。サッカー少年は一生懸命練習すれば筋肉痛もあるだろうけど、それは病気ではない。そういうときは街の薬屋さんでサロンパスを買いなさい。また、あちこちで起きているミニ舛添だが、ある小学校の教員がちょっとお高い図鑑を自分の子どものために購入、その領収書を学校に出し、学校の教材として買うからと、領収書を提出したという話。それ、なにが悪いの? 高い本だし、みんなやっていることですけど・・・、と言われ、それ以上いうと険悪な雰囲気になりそうだったので、ああ、そうなの、と引き下がった。舛添だけがやっていることではなく、日本人の倫理観が全体に低下して、みんながやっていること、と、当たり前になっているよからぬ話、夏休みにいろいろと見聞できました。おしまい・・・

第22回 乳がん市民講座のご案内


2016年8月28日に開催されるNPO法人がん情報局主催の乳がん市民公開講座をご案内致します。今回で22回になります。テーマは、「乳がん薬物療法の副作用を考える」です。基調講演は、「正しく知り正しく対処しよう、自分のために」としました。細胞毒性抗がん剤でも、ホルモン剤でも、分子標的治療薬にも、いろいろな副作用があります。しかし、効果あったればこその治療ですから、多少の副作用は、「でるもの」とうけとめ「対処方法」を心得ておくことが肝要だと思います。副作用は絶対にいや、という人もいますが、そのような人の中には、昔、ご家族で抗がん剤の副作用で苦しんだ人がいて、その姿を見た記憶から、そのように拒否する、ということがあります。しかし、時代はかわりました。副作用対策が進歩して、以前に比べればずーっと楽に抗がん剤治療をうけることができるようになっています。また、副作用は生涯にわたって続くと誤解している方もいます。そもそも、点滴した抗がん剤が生涯にわたり、体内に残ると思っているひともいます。そんなことはありません。翌日には分解されたり体外にだされたりして薬自体は消滅するのです。また、最近、抗がん剤は効かない、といった主張をする不見識な医師がマスコミに大々的に取り上げられた入りして影響をうけているひともいます。がんの治療薬に限らず、全ての薬には、「めざす効果」と「出てほしくない副作用」があり、この2つのバランスをうまく取りながら治療を進めていくことが大切です。

今回も、前半で基調講演、上記の「正しく知り正しく対処しよう、自分のために」を渡辺亨が話します。後半は、予め、皆さんから寄せられた質問にお答えします。質問は、乳がん診療のことなら、薬の副作用のことでなくても構いません。8月20日を締め切りとしています。

詳細は下記をクリックしてください。

市民公開講座ご案内

 

ぼくはいいけどさ・・・


久しぶりで臨床腫瘍学会に参加した。知っている顔もほとんどなくロビーを歩いても挨拶されることはなく気が楽っちゃあ、気が楽である。ある確執から遠のいているがその前は、確か第9回だったか臨床腫瘍研究会の時代に代表世話人っていうのをやって医療者、製薬企業、行政が一同に会して本音で意見交換をするという続いてほしかったプロトタイプを定着させたのであったが。20年近くの昔話である。久しぶりの参加は虫系企業からの依頼でランチョンセミナーの司会のため。演者は、昔から知っているMarc Pegram。彼は、1990年代後半にハーセプチンと細胞毒性抗がん剤との併用で、どの薬剤が相乗効果で、どれが相加効果、そしてどれと併用すると相殺効果となるか、というのを緻密なビトロの研究で報告し、プラチナがいいとか、タキサンでもタキソテールは相乗効果だけど、タキソールは相加効果だ、といった現在でも考慮されるデータを出している。ハーセプチンと5FUは相殺効果だ、という結果だったので、ハーセプチンとゼローダの抱き合わせで売りたい虫系企業は、このデータを公にしたがらなかった。海外演者を迎えての企業スポンサーのランチョンセミナーは他学会でしばしば司会を務めている。いつもエクセレントで鼻っ柱が強い同時通訳のおばさん、ちがったお姉さん、おっとこれも違ったお嬢さんがうまいこと訳してくれるので、会場の参加者は大概、内容は理解出来ている。司会者としての私の役回りは、その場の雰囲気に合わせ、時に英語で、時に日本語で、演者をつんぼさじきにおかない(注;これは差別用語だから使ってはいかん、といわれるけれど、このニュアンスを的確に伝える表現がないのでこれを使う)よう務めている。ところが、今回は同時通訳なし、という状況であることを直前に知らされた。スライドの内容は知った話ばかりだし、Mark Pegramの英語も自然に入ってくる英語だし、同時通訳なしでも、ぼくはいいのだけどさ、聴衆はというと、約3分の1は午睡体制である。ムリもないだろうけど、どうして同時通訳がないのか、というと、英語での討論をデフォルトスタンダードとする臨床腫瘍学会の見栄っ張り体質というか、海外演者を多数呼んでいるぞ! 国際学会と言えるほどに共通言語は英語だぞ!、抄録もプログラムも英語で印刷してるんだぞ!、若い人が海外に羽ばたけるよう日頃から討論を英語でしているぞ!、ということのように感じる。しかし、多くの参加者にとっては、英語はわからないから同時通訳があったほうがいいと感じていると思う。今回もインターナショナルシンポジウムと銘打ったセッションが数多く企画されているが、質疑応答はどこも低調のようで、もっと英語会話を身につけなくては!とポジティブなドライブになるより、英語はからっきしだめだから飯食って寝てよ、という退行反応に向かっているようだ。英語によるコミュニケーションスキルは、日々の鍛錬、経験暴露と、IELTSやTOEFLEを物差しとした自己測定を積み重ねるしかないのだ。留学中のえむぬまくんなど、IELTS、七転び八落ちで九回目にやっと受かったが、とにかく、努力をしていた。学会も見栄をはって、高い金を払って海外演者を多数招聘してぎこちない見栄っ張りのインターナショナルセッションをするよりは、サイエンス、オンコロジーを徹底討論して、情報・知識・理解の共有をまず目指し、若者たちには、別途、海外体験を促進させ、留学指導を徹底させるべきだ。海外演者を招聘するならば、同時通訳をつけなくては話が伝わらないのだけど、同時通訳のお嬢様、これも大変高価な存在、と言うことも一応認識しておこう。

看護フォーラム21


7月2日は、がん情報局主催第10回がん看護フォーラムが開かれた。テーマは、これからの地域医療。きちっとの佐藤を迎えてがん医療の近未来と、介護の近未来を重ね合わせてあぶり出し、問題点を討論した。7対1看護の基準が引き上げられて、多くの病院では7対1看護を放棄、その結果、30%近くの看護師が余剰人員となる。行き場所のなくなった病棟看護師は、外来、相談外来、連携室などといった、今までとは異なる部署に配置される。夜勤手当もないので給料も減る。今まで外来に配置される看護師は、年寄りとか、産休明けとか、病棟で使いものにならないとか、空気読めない、といった訳あり看護が大部分で、自分でやるからいいからあっちいってて、と言いたくなるようなのが多かったが、今後はエースが外来に投入される、と思いきや、多くの病院ではまだまだ、そのようなパラダイムシフトには至っていない。ましては、外来から地域医療へ、看護師からケアマネージャーへ、という時代の要請にも無頓着だ。ケアマネージャーの研修プログラムも、地域包括ケアを見据えて改訂される。全てのケアマネージャーはがん介護を習得しなければならないというカリキュラムである。看護師の資格をもったケアマネージャーが今後は主役となるだろう。病棟勤務の30才以下の看護師のみなさん、いつまでも今の状況が続くと思っていては大間違いだ。ケアマネージャーへの転職を考えた方がいいと思うよ。

夏型の蝉


7月1日の朝から快晴、夏型の蝉の声がやかましい。浜松地方の蝉は、あぶらぜみ、しゃーしゃーしゃーというやつです。伊豆より東は、みーんみーんみー、というやつ。夏の日々をまっしぐらに過ごしているとやがてつくつくほうしがなきます。おーしんつくつく・・というやつです。今年も8月は伊豆合宿、加山雄三を聞きながら駿河湾を渡ります。あ〜あ〜、本日も晴天なり!

不毛な議論


2002年以来、乳がん学会会員数、乳がん専門医数は急速に減少している、この原因は何だろうか? ということで乳癌学会最終日にプレジデンシャルシンポジウムであれこれ後論が展開された。正解はでなかった。正解は簡単である。乳癌学会が専門医のありかたについて、外科の2階建てにこだわり、態度を明確に出来ずにいた、これが原因である。外科医たるもの、他人の体にメスを入れる以上、外科医としてのフルスペックのトレーニング、すなわち、心臓外科、肝胆膵外科、食道外科といった高度な外科も研鑽を積まなければならない、という不毛な精神論と、自分の歩んできた外科研修の道が一番正しいと思っている外科理事の、セピア色のノスタルジアがわざわいしているのだ。外科と思ってやってきたら、外科手技は多少必要であったも治療の主体は薬物療法であり、そこには、ずっとずっと専門性の高い腫瘍内科医がやってきている、という状況では、乳腺外科医はさらに現象の一途をたどるだろう。このことは、私が2000年に乳癌学会の腫瘍内科理事となったときに予測し、改革を主張したことである。しかたがないね、自分たちのことは見えないんだよね。しかし、壇上に並んだ21人の若手医師は、全員、乳腺外科医である! ということも、フロアからの鋭い質問により、明らかにされ、その瞬間、しまった!!という空気が会場を包んだのであった。質問者は、壇上の若手21人全員が乳腺外科医である、ということが明らかになったあとも、腫瘍内科医は? 病理医は? 放射線科医は? としつこく、挙手をもとめ、当然のことながら、だれも壇上でてを挙げる医師はいない。企画自体の甘さが露呈した瞬間であった。ついでにひとつ、医療ツーリズムのような、つまり、空港をつくり海外から検診受診者をつれてくればいい、って、一体に何を考えているんだ? こいつ〜! という意見もあり、会場はあきれかえっておりましたね。

舛添先生と呼ばれたい(呼ばれたくないけど)


この話は今問題となっている話に似ている経験をしたということです。ASCOの行きのANAのビジネスクラスでマイレージポイントが貯まっているということでファーストクラスにアップグレードしたわけです。それはそれは快適でしたが、さらに快適だったことは、がらがらにすいていたので、1Aのとなりの1Bに「ベッドをご用意します」と客室乗務員のお姉さんが親切に言ってくれました。つまり、1Aで食事をしたり本を読んだりして(勉強も少しした)、そろそろ寝ようということで1Bを寝室に使うという、まるでSuite roomみたいな使い方ができた、すなわち、出張にファーストクラスとスイートルームを使った、ということで都知事のようだね、ということです。違いは、全て自分のお金でまかなっているし、そもそもボクは、あんなにせこく、さもしく、みみっちく、いやしく、ゲスの極みではないもん、という、ただそれだけのことです。