夏が来た


乳癌学会も終わり本格的な夏がやってきた。16日は駿河湾ヨットレース、親友の高木くんは今年、新艇に乗り換えはりきっている。ぼくも「バラスト」として搭載してもらった。高木くんはセオリー通り、手術中は若い者の頭突きするそうだが、海の上では冷静だ。そして結果は、優勝!! これで夏の伊豆合宿もますます盛り上がると思う。乳癌学会の総括は次回にお伝えします。JB20170716

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つばめ総括


有賀先生 つばめの話、6月の終わりから出張やらこばやしまお騒動でいらぬ不安をかりたてられた女性が外来に押し寄せ多忙で、顛末をお知らせしていませんでしたね。順調に発育した5羽の兄弟姉妹たちは6月23日、まず3羽が巣立ちました。朝5時に外回りの仕事に出て、巣を見たら2羽しかおらず(写真1)、探したら近くの電線に3羽の小ぶりな雛と、1羽の親鳥が留まっているのを見つけました(写真2)。残りの2羽は2日後に巣立ち、昼間は「空の巣(からのす)」になりました。ところが、巣立ってから1週間ぐらい、夜は巣に戻り、混雑した実家でパパ、ママも一緒に眠っていました。昼間は空の巣(からのす)、夜は実家でお休み、という日が数日続きましたが、今は夜も昼も空の巣で、専用つばめシートは来年まで倉庫に格納しました。ところが、福岡に出発した日の朝も、巣のあるあたりをピーピーと、つばめが飛来しておりました。巣立った子供たちがお礼参りに来たのか、高級マンションへの入居を検討している別のお客さんかはあきらかではありません。以上、つばめ総括でした。来年も火薬のセミナー、昭和の味付け、宜しく頼みます。

DSC_0104_1-1写真1) こちらを見ているのがキチジロー、その後ろにもう一羽隠れています。

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写真2)一番左の親が、餌を運んできます。まるで聖路加のような過保護ぶりです。

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写真3)夜は実家でお休みです。玉岡さんは「エビ天丼の特上みたいですね」と。うまい! 座布団一枚!!! さすが「魚あら」経験者。

 

 

 

 

あきれた「セピア色の昭和」的議論


有賀先生 久しぶりですね。今日のセッション、毎年感じることは「過剰な診断、間違った治療」ということ。あれは診断の会だから仕方ないけどスポンサーは治療屋さんなのにね。非浸潤がんの議論なのにグレードの事も論じず、いきなり全摘か??? しかも「取ったら浸潤がん、だけど取り切れたから術後の治療はなし」とは、あきれて物が言えなかったところに、再発したら、こんどは有賀先生がAC→タキサンだって??? 再発も明らかなLuminal Aタイプ、腋窩リンパ節多数に再発。「local recurrence」なので切除は標準的だろうけど、アナトミーからバイオロジーが時代のトレンド、「ライフサイエンス研究の進歩」が今回の学会のテーマだぜ。ケモはないだろう、ケモは。さらにさらに「年令が若いからケモをがっちり!!」、みたいな発言もあって、あきれてものも言えないね。年令はケモの効果予測因子なんて、昭和の時代の間違った考えを引きずっている不勉強な若者がいることを知りあのカンファレンスを取り仕切る指導者たちも、やりがいあるね。まあ、あれは診断の会だからしかないけどね、スポンサーの青○さん、会場で青い顔していたね。つぎにつばめの話をします。

歪曲の末路(わいきょくのまつろ)


行政特区、岩盤規制、官僚社会、という一連のキーワード。我々の日々の生活と無関係ではない。(事例1)ちょっと買い物をと思い、路地に駐車しといたら駐車違反の紙を貼られてしまった。先日、高速で20km/hオーバーでねずみ取りに引っかかり、このままだと免停になる。よし、友達のお父さんの県警部長に頼んでもみ消してもらおう。(事例2)中学3年生のできの悪い娘。遊んでばかりでタバコ、アルコールは当たり前。お父さんは歯医者さん、それなりの地位がある。このままだと三流高校、すけばん高校にも入れないかもしれない。よし、お父さんの患者の市議会議員に頼んで、市立高校にどうにか合格させてもらおう。こんな小細工を知り合いの警察官僚、地方官僚にお願いしたという話。官僚社会の抜け道で、さもしい、いやしい行為である。倫理意識が多少向上した現代は以前ほどは横行してはいないが、まだまだそれが正しいと思っているソサイエティーは存在する。

江戸幕府以来培われ明治政府で完成した官僚に規制された行政組織の中で、我々は安心・安全な日々を送ることができるが、そこに岩盤のような突破できない不便性、行きすぎた規制と感じる時、悪いことをしないと突破できない、あるいは、官僚による行政の枠を外して自由に、やりたいように、特別な地域をつくり、思い切った改革のモデルをつくろう、ということで、○○特区、というのが提案されて実践されてきた。特区というのはあくまで、モデルとしてやってみて、行きすぎ行政機構によるやりすぎ規制を見直そうというものである。しかし、阿部政権、昭恵夫人、は、立場を利用して、お友達に便宜を計ってしまったため、今回の一連の疑獄事件に至ったのである。第一次阿部政権のときも強行採決をやりまくった。あのときは潰瘍性大腸炎の悪化で、お腹が痛くなって首相を降板した。そのときの失敗に対する反省からではなく、潰瘍性大腸炎のサラゾピリン、ペンタサアサコールやリアルダといったメサラジン(5-ASA)系薬剤の進歩のおかげで、再登板の阿部首相は、お腹が痛くならず、強引な政権運営を実現できるようになったのである。今の阿部政権には、「強力なリーダーシップ」と言う表現は当たらず、「身勝手で強引な政権運営」で、多くの国民の心に陰を落としている。お友達とのクラブやバーベキューの写真が世の中に流出、そのお友達のために特別な便宜を図っているだけのはなしで、天下国家を論ずる姿とはほど遠い。アサコールによる体調管理とおばかな昭恵夫人の身勝手な行動に端を発した阿部疑獄の終焉は近いような気がする。「行きすぎた医学の進歩が国を滅ぼす」という國頭英夫くんの名言はここにも当てはまる。改めて、市立高校に裏口入学したすけばんの現在を確認してみた。表向きはハイソな奥様を演じているが、その行動はやはり身勝手で世間知らずのスケバンである。歪めた行政の産物であるが本人、周囲はそれを認識していない。歪曲の末路は必ずやってくる。

羹に懲りて膾を吹くノバルティス


 

「羹りてく(あつものにこりてなますをふく)」とは:

ある失敗に懲りて、必要以上に用心深くなり無意味な心配をすることのたとえ。羹(肉や野菜を煮た熱い汁物)を食べたら、とても熱くて懲りたので、冷たい食べ物である膾(生肉の刺身。では生魚となり誤り)を食べる時にまで息を吹きかけて冷ましてから食べようとしてしまう、という状況を表している。

昨日の多地点カンファレンスでノバルティス(沖縄の営業担当者)から、是非話したいということで45分間にわたりEverolimus(アフィニトール)やOctreotide(サンドスタチン)による「神経内分泌腫瘍」治療のレビューを聞いた。それはそれは素晴らしい話であり、一同感銘を受けた。こうなったいきさつは、前回佐々木御曹司が「『神経内分泌的特性を備える』乳がんに対して、彼の前任施設では、神経内分泌腫瘍の性格を有すると言われる小細胞肺がんと同じように、エトポシド、シスプラチンによる治療をしている」という話をしてくれて、賛否両論、議論が盛り上がったからである。確かに、カルチノイドとか、膵臓、消化管の神経内分泌的性格を有する腫瘍や、間脳下垂体の異常による成長ホルモン過剰産生疾患(末端肥大症、巨人症)でも、サンドスタチンや、その改良型であるソマチュリンが効果を発揮するし、抗がん剤としてはプラチナ、エトポシドなども使用されることがある。だから、類似の性格を有する乳がんの病型に対しては治療戦略かも知れない。そんな状況でのノバルティスからの自発的申し出に対して一同、期待に胸を膨らませたのであった。営業サイドとはいえ、ノバルティス社員としての参画は、おそらく、開発部門、パブリックアフェアーズ部門からも、乳がん治療研究、診療に対する支援の意志表示と捉えたのである。つまり、我々が興味を有する、「神経内分泌的性格を有する乳がんに対する、サンドスタチン、アフィニトール併用の臨床第2相試験」的な研究に対してノバルティス社が何らかの支援をしてくれるのではないか、ということである。45分もの長きに亘る商品説明のような話を聞かされた後、質問してみた。「御社はこの多地点グループの臨床研究を御支援下さるおつもりがおありのことと思いますが如何でしょうか?」と。その返答は「ノバルティスは臨床研究試験は行えない状況です。」とのこと。確かに、降圧剤でデータ改ざんをしたり、研究者になりすまして社員がうその報告をしたり、と、ノバルティスの悪行は許しがたい。しかし、だからといって、何も活動をしない、自分から言い出しておいてノバルティスは臨床試験には関与できないのです、ということでいいのだろうか。悪行は働いてはいけないが、だからといって本来すべき企業活動からも手を引いてしまう、というのはまさに「羮に懲りて膾を吹く」の諺の通り!と思った次第である。

つばめちゃんの成長


ASCOで勉強している間、浜松の見守り隊が毎日の生態観察日記を送ってくれます。雛は5羽の模様、今のところ、落下、カラス襲撃、その他のアクシデント、インシデントはなようです。まだ、研ナオコのようなブス顔ですが、成長が感じられます(写真参照)。明日、日本に向かいます。さよなーらーシカゴぉ〜、さよなーらーミシガン湖〜・・・・・。帰りの機内映画は遠藤周作原作の「沈黙」を見よっと。原作は高校三年の時に読みました。無事の帰還を祈って下さい。S__4399116