先行き暗雲


何十年ぶりの貿易赤字とか、50年後は人口が三分の二になるとか、また、自民党も公明党も馬鹿なことばかり言って足を引っ張っており、引っ張られている民主党も小沢問題がうごめいている。なんか暗い話ばかり。なぜ、人口が減るかというと、保育環境が整っていないからだろう。子供が熱を出したら、親が迎えに行かなくてはいけない、なんてのは全くおかしい。これでは、小さい子を持つお母さんは、安心して働けないし、せいぜいふたり、三人は無理、ということになる。熱が出ても面倒見てくれてもいいのに。

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出げいこのすゝめ


青森勤務の最中に友人から電話がかかってきて、こんな時は抗がん剤必要なの、ホルモン療法だけでもいい? というコンサルト。説明し終わって、ところでどう、最近は? というので、うん・・、今日は青森で外来なんだ、というと、あぁ、そうなんだ、バイトか、そんな田舎に行ってるんだったら、随分稼いでるんだ、東京も行ってるんでしょ、稼ぎまくりだね、じゃな、と彼は勝手に電話を切った。一応、友人なので、よくこういう電話がかかってくるんだけど、言っていること、そうじゃないんだけどと思いつつ、わからん奴はわからんのだな、と電話をしまった。青森では腫瘍内科の家庭教師と言われ、お前が来てくれて本当レベルがあがったよ、と吉田院長からは、毎回毎回、過分なお言葉を頂く。確かにいろいろと指導はしているけれど、空いた時間に、手術見学をしたり、院内感染症対策の話を聞いたり、大病院ならではの院内の仕組みなど、良きも悪しきも学ぶことができる。また、東京の杏雲堂病院も腫瘍内科部門を立ち上げて河野先生や、薬剤師森君、川端さん、看護師下田さん、佐々木さん、伊藤さんが、よいチームワークで疲れを知らず外来、入院診療をこなしており、大分レベルの高い腫瘍内科が出来上がってきた。海老原院長にもいつも感謝の言葉を頂くが、こちらも125年の歴史を持つ老舗がん研究機関の気風や、入院患者一人ひとりから注文を受け付け毎日の食事を準備する栄養科とか、病理医がいないのにやけに充実した病理検査室とか、特別個室病棟の完璧な接遇とか、学ぶことが多い。浜松オンコロジーセンターという一つの環境にてじっくりと仕事をするのではなく、異なった環境に身を置き、刺激を求めることが大切だと思うので、あちこちに出向いているのだ。他流試合で腕を磨くようなもの、関取が他の相撲部屋に出げいこに行くようなもの、である。

卵巣保護作用


最新のJournal of Clinical OncologyにGnRHのひとつ、トリプトレリンの抗がん剤使用時の卵巣保護作用を検討したランダム化比較試験が載っていたが、結果はネガティブでした。いくつかの試験で、GnRHの卵巣保護作用が検討されているが、いずれも、積極的にその効果を支持するという結果ではありません。JCO Podcastで聞けば10分でレビューできます。

年始のぼやき


「私は、アメリカ流のチーム医療は反対だ。チームというのは医師を中心に成り立つもので医師のいうことを聞かないチームなんてものはないんだ。」という北のワンマン院長のご意見も伺った。また、東のUくんは、数年来、日本にアメリカ流のチーム医療とこんなものだと伝え続けながら、「実は私はチーム医療の専門家でもなんでもないんですね」と言ってにやついていた。アメリカ流チーム医療の紹介活動にも最初の数回参加したけれど、あれは偽物だということがわかったので、それ以来、距離を置いている。なにが偽物か? ワンマン院長のいっているアメリカ流チーム医療ってなんなんだ? そもそもチーム医療の専門家なんているのだろうか? 偽物チーム医療伝道者の全国行脚を支えている無見識な製薬企業や、それに便乗している広告エージェントF君の活動は、まだまだ続くと計画されていると聞いた。チーム医療とは、プロフェッショナリズムの実践である。プロフェッショナリズムには4本の柱がある。それは、①卓越した技能、知識、能力、経験、②説明責任を果たせる力、説明責任とは結果責任ではないのである、そして、③人間性、あるいは人間力、最後に④利他主義 であろう。