楽しかった中部地方会


9月12日、13日と、浜松アクトシティーで乳癌学会中部地方会を開催、730名の方々にご参加いただきました。テーマを「すそ野を広げよう、中部乳癌診療」としました。その意図をもう少し突っ込んで言うと、いま、やたらに品質品質、専門専門、認定認定、安全安全・・・と、見果てぬ夢の高レベルがあちこちで求められています。しかし、そんな高レベルなことって、そもそも実現できるはずもない。高レベルを目指す、という姿勢、意気込み、努力は、当然必要ですが、結果として完璧でないと許されない、みたいな、窮屈な、窒息しそうな世の中になっています。乳癌診療の領域をそんな風潮があって、「なんか敷居が高いね」というような感じで、若い人たちや、気持の若い人たちが敬遠してしまっているところがあります。現実問題としては、そんなこと言ってられなくって、医師も看護師も技師も薬剤師もコーディネーターもすべて足りないという状況で、やる気のある、元気のある、前向きで、実直な人たちが、せっかく乳癌診療に興味を持って勉強したい、といっているのに、そんなにハードルを高くして何の意味があるんですか? もっと仲間を増やそうよ、というのが、「すそ野を広げよう!!」の背景にあります。前例がない、とか、他とのバランスがとれない、とか、そんなこと言っている時ではありません。思い切って、欲張って中身の濃いプログラムを用意しました。そしてそれぞれの担当者が素晴らしい仕事をしてくれました。皆さん二日間お疲れさまでした。そしてどうもありがとう。またがんばろうね。

おかしな議論だね


昨日、筑波大学泌尿器科の赤座先生が浜松に講演に来たので聞いてきた。タイトルは「がん診療の現状と今後の課題」。期待していったのだが期待はずれだった。というのは、話の中身が変なのだ。「腫瘍内科医と泌尿器科のテリトリーは・・」とか、「腫瘍内科医は、俺たちに抗がん剤治療は全部まかせろというが・・」とか、「すべての疾患を見ることができる腫瘍内科医は果たして存在するのか・・」など。前立腺がんを例に取って話そう。
①PSAが上昇してきた60歳の男性。前立腺触診をしたら硬結がふれた。前立腺がんの可能性が高いから泌尿器科を紹介した。生検の結果前立腺がん。前立腺全摘して、限局型(遠隔転移がない)なので、引き続き腫瘍内科でフォローアップ。
②大学病院泌尿器科で前立腺がん骨転移で、ホルモン療法(LHRHアゴニスト、カソデックス、エストラサイト)などを実施4-5年はコントロールできていたが増悪。さまざまなホルモン剤のさまざまな投与方法が試みられたがPSAは増加の一途。ホルモン不応性と診断され、ドセタキセルが使用されたが、白血球が1500になったという。ことで泌尿器科では投与中止。その後、再び、ホルモン剤が繰り返されたが奏効するはずもなく痛み増強。肝転移も出てきた。腫瘍内科ではドセタキセルの使用は手慣れたもの。うまくマネージして緩和的化学療法成功。
これらふたつの事例のように泌尿器科医が腫瘍内科と協力して患者にとって最善のアプローチをすればいい話だ。冒頭のようにテリトリーとか、お前らは手を出すな、みたいな話はおかしいのだが、そのような話になってしまったのは西條さんがわるい。「肺癌の化学療法しかわからないにせ腫瘍内科」といわれても仕方がない。そうはいっても西條さんは自民党のあほう元首相と同じで過去の人だ。おかしな議論はここらへんでおわりにしましょうね、赤座先生。

サーバー故障


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