久々のMR君たちの訪問 part 2


ニュース その二 ひどいニュース

「えっ!!? そんな馬鹿な話があるの??」と、この事件の話をはじめて聞いたのが数日前、診療の現場は、かなりざわつき、動揺し、対応策を模索し始めましたが、とても対応できる状況ではない、こんなことが許されるの??? という前代未聞の事件であります。

乳がん、前立腺がんの治療薬として、不可欠のホルモン剤であるリュープリンが、7月から8月にかけて市場から消えて、使えなくなるという、狐につままれたような話、本日、ナショナルフラッグカンパニーがその理由を説明に来ました。話をきくと、リュープリン生産工場が、厚生労働省に届け出た製造工程を「逸脱した」ことのお仕置きで、逸脱した工程で造られたリュープリンを販売すること、まかりならん、との当局の裁断がくだり、市場から消えるという、NHKニュースで取り上げてもおかしくない程の、大事件なのです。じゃあどうすればいいの? 薬がなくなる以上、昭和の時代に戻って、閉経前乳がん患者でホルモン療法が必要な場合は、「卵巣摘除術」を行う、前立腺がん患者では、「睾丸摘除術」を行うわけ??? 説明に来た担当者も、ただただ、うつむくばかりで、「私たちとしてもどうしたらいいのか・・・・(涙)」、よくよく話を聞くと「製造されたリュープリンは、品質には問題はないのですが、逸脱した工程で製造したものは、やはり・・・・」と、はぎれわるーい、のです。今のままいけば、何十万人という患者が、とんでもない迷惑を被るわけだから、当局もいわゆる「東大話法」で物事の筋道を立てようとしていいのか? 意地を張らず、「特例措置」で今回は製造した薬剤の使用は認める、ぐらいの緊急避難的対応をしなくてはいけないのではないか? あるいは、ナショナルフラッグカンパニーの社長自ら、中央合同庁舎第5号館前で土下座をするぐらいして、謝意を示したらどうか? 独眼竜正宗が死に装束で豊臣秀吉に詫びた、あのシーンのように。患者団体:いわゆるアドボカシーの皆さんも黙っていないで抗議活動を興したらどうですか? ひとつの扇動ですが・・・

久々のMRくん訪問


新型コロナウイルス感染症の緊急事態が解除されたけど東京、小樽ではノー天気な人たちの遊興により感染者が再び増加しています。静岡県ではとりあえず、そんなノー天気な人はいないようなので、まずまず、日常業務が再開されています。製薬企業のMRくんたちも医療機関訪問が解禁となり以前のように必要よりも不要な情報、good news よりもbad newsを届ける仕事を再開したようです。

そこで今日、良いニュースが一つ、ひどいニュースが一つ、舞い込んできました。

ニュース その一 よいニュース

ハーセプチンが初の分子標的モノクローナル抗体として日本に登場したのが2001年6月のことでした。当時、私は国立機関に勤務しておりましたのでハーセプチンが効果的かつ安全に使用できるようにという開発企業の相談に乗る立場にあり、良い薬を正しく使うための方策として、「使用はHER2陽性症例に限定しなくてはいけないからHER2陽性の検査日をその都度、記載することを義務付けましょう」と品川さんに提案し、それが受け入れられ医師が処方する際に検査日をその都度、診療報酬明細書に記載するという、面倒くさい取り決め事が現在まで守られてきました。自分で提案しておきながら、誰だこんな面倒くさいことを決めたのは!!と日々の診療の度に天に向かってつばを吐いておりました。それが、平成30年3月26日付けの通達で「処方の都度、記載する必要はなく「検査を実施した月と、初回投与の月だけ、検査実施日を診療報酬明細書の適応欄に記載するだけでよい」という通達があったというニュースを、かなり時間が経って気付いたと、MRくんが運んできました。それはそれで、日々の診療で分子標的薬剤を処方する際、いちいち「検査年月日」を確認し、ときにだいぶさかのぼって調べなくてはならないという煩雑さは解消されました。しかし、今やがん治療では、分子標的薬剤が主流のご時世で、遺伝子変異とか、蛋白過剰発現とか、を調べないで薬を使うアホはいないのだから、今回、改訂後の「検査を実施した月と初回投与の月」というのも時代遅れの香がぷんぷんと、霞ヶ関から流れてきますね。

まるで真夜中のよう


今日は三か月ぶりの青森勤務でした。2月以来COVID19禍のため移動できず。今回もまだFDA(フジドリームエアライン)が飛ばず、陸路の往復です。東北新幹線はやぶさ号乗車率<10%、東京駅は19時25分だと言うのに最終電車のホームみたい。東海道新幹線こだま🚅号乗車率<1%・・・。青森から浜松まで6時間の乗り鉄の旅 たまにはいいっか😝