何が真実? エビデンスはありますか?


新型コロナウイルス感染症は依然として予断を許されない状況であります。当院でも突然受診する症状のある人に対して抗原検査を実施、たちどころに「陽性」を示す赤い線が出てぞっとすることたびたびです。通用口の自転車置き場スペースをスクリーンで区切り換気満点の環境をしつらえ「感染症外来」として、感染防御用具(Personal Protective Equipment) を着て受診者の鼻腔からの検体採取を私が担当しております。突然「へーきしょい、ちくしょうめ!!)と大声でくしゃみをするおっさんもいますので大切な看護師さんにはやらせないんですよ。症状がある人で、原因を究明するには抗原検査が適しているでしょう。しかし、症状がなくって濃厚接触が疑われている人とか、満員電車で隣のひとがげほげほ咳していた、という場合には、PCR検査が適しているでしょう。両検査の使い分けが必要なのですが、抗原検査が市販されるようになると、症状がない人が昨日仲間とカラオケに言って歌いまくったと、駅前のPCR検査屋を訪れ、陰性だった、といっても安心はできませんね。また、感染はしていないけど、ウイルスが鼻腔表面にくっついていたというようなInnocent Bystander (罪のない第三者)の場合、PCR検査陽性、といっても心配することはないようです。

10年ぐらい前、冬期インフルエンザ流行が問題視されはじめたころに医療新聞で読んだ記事に「汚れた鼻腔内には様々な細菌がいるので、インフルエンザウイルスが定着しやすい」と書いてありました。その記事に基づいて、私は、小指の先に大豆大のゲンタシン軟膏を乗っけて、鼻腔内に第二関節まで突っ込んで塗布するようにしたところ、以来、数年間風邪も引かない、インフルエンザにもかからない、という個人的体験を得ました。もちろん、インフルエンザウイルスにはゲンタシンは効きませんが、インフルエンザウイルスがとりつく環境を提供するのが鼻腔内に存在する細菌なのですから、ゲンタシン軟膏塗布は理に適っていると信じて、コロナウイルス感染症がおさまらない日々にも、「鼻腔内ゲンタシン軟膏小指の思い出療法」を続けています。右の鼻腔は右手の小指、左の鼻腔は左の小指、「♩こゆびとこゆーびつっこんで♫ 」を歌いながらのPersonal Protective Ointment療法です。これが、実によく効くんだなあ・・・! こんなこと書くとエビデンス侍の勝俣くんから「わたなべせんせい、エビデンスはありませんよね」と言われるでしょうが、そんなのかんけいなーい、そんなのかんけいなーい、おっぱっぴー !!! だまされたとおもったらやってごらん、のりちゃんへ