開業は敗北と思っていましたって?


ジャパニーズサージャンを自他共に認める外科の先生から「がんセカンドオピニオン迷いのススメ」読みましたよ、分かりやすくていい本ですね」とおほめの言葉を頂きました。細かいところまでよく読まれているようでうれしく思いました。彼が特に強調したのは、今後の診療所のありかた、高機能診療所の提言のところ。「僕は今まで、開業は敗北だと思っていました。だけど、あの本を読んで、先生がやっている高機能診療所というのがものすごく重要だっていうことがわかりました。それでいままでなんとなくつかえていたものがとれてすっきりしました。」と言うのです。私は祖父、渡辺兼四郎、父、渡辺登のDNAを受け継ぎ、診療所医師としての自己実現の姿を目の当たりにして育ち、また親族にいた大学教授の姿を見て、こんなものかとも思い、今やっているような高機能診療所を目指す流れが自然にできあがったもので、開業は敗北なんていいう感覚は全くもちあわせていません。しかし、2005年に浜松オンコロジーセンターを開設したあたりに、周囲から色々言われたことを題材に、「がんセカンドオピニオン迷いのススメ」の中に記述した医療界における開業医の評価のところで、彼は痛く感銘をうけたようです。確かに彼の出身大学では、志をもって診療所を開業している先輩がいないそうで、尊敬できるワーキングモデルがいないこともあり、診療所を開業することは敗北であり、情けないこと、という認識が蔓延しているようです。とにかく、大学にしがみつきたい、大学教官としてのポジションにつけるのならやったこともない救急医学の教員として大学に残っている情けない奴もいるくらいです。そんな文化、風土のなかで育ったジャパニーズサージャンに感銘を受けた、と言われれば、思わず、♪きいろとくーろは勇気のしるし♪と謳ってしまいそうな気分でした。

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投稿者: 渡辺 亨

腫瘍内科医の第一人者と言われて久しい。一番いいがん治療を多くの人に届けるにはどうしたらいいのか。郷里浜松を拠点に、ひとり言なのか、ぼやきなのか、読んでますよと言われると肩に力が入るのでああそうですか、程度のごあいさつを。

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