医療用麻薬に行政の壁


2014年11月18日の朝日新聞医療欄に「医療用麻薬に誤解の壁」という記事が載っていますが、掘り下げが甘く取材内容もありきたりです。実際の壁は、行政、マスコミにあることがわかっていません。オキシコンチンを内服している患者が海外旅行にいくことになりました。そうしたら、旅行社から、麻薬を飲んでいることを英語で証明してほしいと要求され、地方厚生局のホームページをしっかり読んでくれと言われました。地方厚生局のサイト見るとそこには、「麻薬は、厚生労働大臣の許可を受けた「麻薬輸入業者」・「麻薬輸出業者」でなければ、輸入輸出することができないと「麻薬及び向精神薬取締法」で定められています。」と書いてあります。確かに、輸出とか輸入という話ならば、その通りでしょう。しかし、医療用麻薬を内服している患者でも「自己の疾病の治療のために麻薬を使用されている方が出入国する場合には例外規定を設けており、事前に地方厚生(支)局長の許可を受ければ、その麻薬を携帯して輸入・輸出することができます。」とあり、事前の許可を得るようになっています。「例外規定」という概念が医療者からみるとピンときません。さらに注意事項として「海外では、日本とは異なる規制を行っている場合があります。訪問する国の在日大使館や領事館などに、事前に許可が必要かどうか必要な場合はその手続きについて問い合わせていただき、トラブルなどが発生しないよう十分にご注意ください。」「海外で麻薬等の処方薬を所持する場合、違法薬物所持の疑いをかけられるなどのトラブルを避けるために、上記の条件に係わらず英文の医師の証明書を携帯することをお勧めします。英文の証明書の作成については、かかりつけの医師にご相談ください。麻薬等の商品名は海外では通用しない場合がありますので、必ず成分名で記載するようにしてください。」とあります。触らぬ神に祟りなしという姿勢を感じ、事なかれ主義行政の分厚い誤解の壁がここに立ちはだかっているのです。朝日新聞辻外記子記者は、この点をどう考えているのでしょうか。この辺りを国際的にもきちんと整理するのが、行政の仕事だろう!!と思いますけどね。麻薬の話題、ここも読んでみよう。

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投稿者: 渡辺 亨

腫瘍内科医の第一人者と言われて久しい。一番いいがん治療を多くの人に届けるにはどうしたらいいのか。郷里浜松を拠点に、ひとり言なのか、ぼやきなのか、読んでますよと言われると肩に力が入るのでああそうですか、程度のごあいさつを。

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