青春の貴重な時間の切り売り(1)


14期レジデントして国立がんセンター病院に赴いたのが1982年6月1日のことでした。10名の同期生はいまでも交流があります。開講式で阿部薫先生(当時は研究所内分泌部長でした)が「国立がんセンターに来た目的を忘れないようにしなさい。青春の貴重な時間を切り売りするようなアルバイトにうつつを抜かすことなく、寝食を忘れて勉強に励まなくてはいけません。」という訓示を話してくれた。その訓示が、いまでもずーっと耳の奥でこだましています。今、この立場になり、多くの若い研修医、大学院生と接してみて驚くことは、週末であろうが無かろうが、当直アルバイトに多くの時間と精力を費やしているということです。衣食足りて礼節を知る、といいます。大学院生は授業料を払わなくてはいけません。奨学金も、かじる親のすねも無く、収入ゼロで衣食住もままならないのならば、多少のアルバイトは必要でしょうけど、海外旅行に、高級外車にと、贅沢三昧の日々を過ごすために、青春な貴重な時間を切り売りするのは、阿部薫先生の不肖の弟子としてはやはりいかがなモノか、と眉をひそめてしまいます。

投稿者: 渡辺 亨

腫瘍内科医の第一人者と言われて久しい。一番いいがん治療を多くの人に届けるにはどうしたらいいのか。郷里浜松を拠点に、ひとり言なのか、ぼやきなのか、読んでますよと言われると肩に力が入るのでああそうですか、程度のごあいさつを。

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