患者さんが「セカンドオピニオンを聞きに行きたい」というので「行きたい病院を決めてきてください、そこ宛に紹介状を書きますから」とお伝えしました。翌週、自宅の近くのIWT市立総合病院に、ということでしたので、そちらの乳腺外科医師宛の紹介状を作成してお渡ししました。ところが、しばらくして、患者さんが「その病院に連絡をとったらセカンドオピニオンは、病院から病院への依頼でないと予約はできません、患者さんからではだめです。」と言われたと連絡してきました。これって、めちゃくちゃおかしい!! セカンドオピニオンは患者さんが主体的に求めるものであり、医療機関同士で連絡するものではないのです。何かの間違いでしょうか、ジュビロくん!!!
動画配信始まる
第21回日本乳癌学会学術総会の動画配信がはじまりました。学術総会ホームページの動画配信タブをクリックし、乳癌学会会員にお知らせしている ID( * )、Password( *) を入力してください。動画配信は、配信に快く同意してくださった演者方々のセッションで、主たる三会場(第一会場、第二会場、第四会場)のみが対象です。予算の関係上(・・・とほほ)全会場で録画することはできませんでしたのでご了解ください。また、ランチョンセミナーなどのスポンサードセッションも上記の三会場だけを配信するとスポンサー間での不公平対応となってしまうので配信いたしません。また、配信期間も(予算の関係上・・・とほほのほ)3ヶ月(10月8日まで)とします。このような動画配信が有意義!! 来年も野口先生お願い!! 来年は全会場のを見たい!! 勉強したい!!というご希望があれば、星5つを押してください。
* 乳癌学会のNews Letter表紙の右下に会員専用ID パスワードが書いてあります。それを用いて乳癌学会ホームページから、会員専用ページにはいってください。動画配信用のID、パスワードを確認できます。また、会員専用ページでは、今回改訂されたガイドラインの全文を読むことができます。その他、いろいろな特典がございます。会員になっていない方、是非入会なさってください。
動画配信
21回日本乳癌学会学術総会の口頭発表(プレナリーセッション、厳選口演、会長講演)は、原則としてすべて動画配信する予定です。「情報・知識・理解の共有」をテーマとした本学術総会では、時間、空間をともにして十分に討議を行うことを旨とし、その成果は多くの方々から好評を得ております。学会と言う公共の場で発表された内容については基本的にはすでに、個人情報保護の観点、利益相反の観点、著作権の観点から、動画配信に抵触することはないものと考えており、学会会員を対象にすべての発表を動画配信する方向で準備を進めています。ただ、一応、各演者には動画配信についての諾否は伺いますが、万が一、動画を公開できないという場合には、その理由を伺い、個別によくよくお話を伺いたいと思います。演者の皆さん、宜しくご協力のほど、お願いいたします。
会長講演ユーチューブ
乳癌学会では30分の会長講演を行うことになっています。内容は何でもいいのですが、広い人脈を持つ芳賀先生は青木功氏をお呼びになり楽しい講演でした。大内先生はご自身の権能と業績をしっかりと誇示された力強い講演でした。西村先生は九州・沖縄地区の実行委員総動員で、今後の乳癌診療の方向性をしめす深みのある講演でした。今回は20才を迎えた乳癌学会ということを考えて、自分の成長ーこれは乳癌学会によって成長させてもらったことなどを含めてーと、乳癌学会の今後の成長という切り口から話したところ、多くの方々が良かった、良かったと言ってくれました。また、聞き逃したのでDVDを送ってほしいという依頼も多いので、ユーチューブに載せることにしました。これがきっかけで、また、訳のわからない患者団体からいちゃもんがつくかもしれませんが、興味のある方はごらんください。クリック ☞「成長する乳癌学会 -今後の課題-」
乳癌学会に参加された皆さんへ
今朝の浜松は、まるで梅雨明けしたかのような、夏の陽光が照りつけています。先ほど、ロビンをつれて、少し長い距離を走ったり、歩いたりしてきました。皆様におかれましては、益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。
さて、この度浜松市で開催いたしました第 21 回日本乳癌学会学術総会は皆様方のご協力、ご支援のお かげで演題応募数 1848 演題、参加者 5669 名という盛況のもと無事終えることが出来ました。改めて 熱く、厚く御礼申し上げます。
日本乳癌学会が昨年の熊本大会で20 周年の節目を迎えたということ、および、現存する議事録にありますように仙台国分町での元祖企画委員会での決定を受け、今回は新たな出発という意味も込め、「情報 知識 理解の共有」というテーマのもと、以下のような新しい取り組みをいたしました。
1 主たる三会場でのプレナリーセッション
2 三日間を通じての看護師向けセッション
3 厳選口演セッション
4 ポスター討議(レビュー)セッション
5 コンセンサスカンファレンス
6 Meet the Expert
7 ポスターのオンライン登録および事前印刷
8 抄録集の電子化
9 患者セミナー
10 P-1グランプリ
私たち実行委員会は約2年間、懸命に準備しこれ以上のものはないと思っており、今後の学術総会に引き継がれていくことを夢見ております。しかし、冷静かつ客観的評価は、ご参加頂いた皆様方お一人お一人に委ねたいと思います。
本来であれば直接お目にかかり御礼申し上げるべきところではございますが、まずは略儀ながらブログ にて御礼申し上げます。末筆ながら、皆様のご健康と益々のご発展をお祈り申し上げます。
第 21 回日本乳癌学会学術総会 会長 渡辺 亨
2013 年 7 月2日
乳癌学会 終了 終了
皆さんのご協力で第21回日本乳癌学会学術総会の全日程を終了することができました。厚く、熱く御礼申し上げます!!
中学や高校のころ、期末試験の前には、試験が終わったらやりたいこと、あれもこれも、あれやこれや、紙に書いて壁に貼っていましたが、結局のところ、試験が終わって暇になっても、なにもやらずに、いつの間にか、次の試験が迫っていた、ということがよくありましたね。しかーし、乳癌学会が終わっても暇になるわけではなく、未処理の仕事が山積み、で、日程も「めじろおし」。明日からの平穏な日々と、着実な業務復帰に向けて、よーそろ、よそろ。
レビューワーの実力 乳癌学会1日
今回、乳癌学会で積極的に取り組んだ「ポスター討議」。レビューワーが果たすべき仕事はかなり多いです。約10の演題をレビューする、壇上に上がってもらった演題発表者に自分の発表についてコメントしてもらう、会場、壇上からの質問を受け、質疑応答を促す、時間は30分できちっと切り上げる、ということですが、初日に担当してださったレビュワーの皆さん、どこの会場もすばらしい働きをしてくれました。とてもうれしく思います。さすがだな、と思います。始めての試みでしたし、定型とかひな形と言うのもない状況でしたが、みごとにこなして頂き、厚く、熱く御礼申し上げます。一部の会場では、聴衆の出入りに時間を要して、皆さんのご迷惑をおかけしまして、どうもすみませんでした。今日もポスター討議がありますが、演題発表者、レビューワーの皆さん、宜しくおねがしますますね。ミッション、パッション、ハイテンション! でね。
乳癌学会カウントダウン10-9-8・・
乳癌学会前最後の週末です。学会の準備はほぼ完了しているとは言うものの、完璧ってことはないと思います。学会では、初日、朝一番の術後薬物療法の治療プレナリーセッションで自分の発表があり、そのスライドは目鼻がつきました。司会をしてくれる中村清吾先生によれば、開会式直後の第1試合で、清吾先生は、その始球式を務めてくれるわけです。同じ時間に、第二会場、検診・診断プレナリーセッション「乳癌検診の意義を問う」では、EBMの立場から名郷直樹先生が、乳癌検診無意味論を展開し、山本精一郎先生が疫学の立場から、無意味という意見を、ハーム vs. ベネフィットの観点から冷静に分析します。田口哲也先生は、乳癌診療の現場からのバランスのとれた意見を主張してくれます。司会の大内憲明先生、遠藤登喜子先生がどのようにまとめるのでしょうか? ありきたりのまとめでは聴衆は黙っていないと思います。同時並行のセッションなので、検診の意義を問う、に参加できないのはきわめて残念!!
昼からの会長講演の構想は、今日明日でまとめようと思います。「他人の評価より自分の信念!!」とか、「宮仕えのばからしさ」とか、「和を以て貴いのか?」など、いろいろと頭の中には渦巻いていますので、無難な線でまとめようかと思っております。
ポスターレビューワーをお願いした皆さんは、最後の週末で、30分のレビュートークをまとめてくださっていると思います。一昨日、Web Conferenceで看護の演題のレビューをしてくださる阿部さん、早川さん、荒堀さん、大木さんとは、こんな感じでどう? と相談しました。その前に、相原先生の原案を見せてもらいました。相原先生は、アバスチンに関する10の演題のレビューですが、アバスチン無用論を展開する彼がどのようにレビューするか、ますます楽しみになってきました。基本は、よいところを見つけて褒める、こうすればもっとよくなる、みんなで多施設試験をやったら? みたいな建設的なレビューもWelcome Welcome ! 看護師の皆さんとの相談では、荒堀さんは、同じようなのを4演題づつ、3グループに分けて論じてみよう、とか、早川さんは、リンパ浮腫のセッションを、あえて、門外漢の観点から、鋭く突っ込もう、それから形成外科の演題がまぎれこんでいるが、どうしてこのような手術が普及しないのか、激しくつっこんでみたい、と言っています。いいね、いいね!! 形成外科の演題、決して紛れ込んでいるのではありません。リンパ浮腫お宅の皆さんに、そのような手術の本質的意義をいっしょに考えてもらいたいのでそのように組み合わせたわけです。大木さんは、就労支援の問題、患者団体・アドボカシーグループの実態や、そのあり方を分類してみる、というようなアイデアでまとめよう、ということです。患者団体にはI型アレルギーの私からみても、是非、そのように、まとめて頂きたい、と思います。ポスターレビューの会場には、一段高くなったところに、各ポスター発表者も聴衆の方を向いて着座しマイクも用意してあるので、レビューアー、ポスター発表者、そして聴衆の間での活発な討論も期待したいところです。
それと、先日医師会の講演会に参加したのですが、質疑応答の時間がかったるかったのです。司会者が、ながなが、ながなが、と、発表の内容をまとめました。これは無駄です。そんなことはいちいちせんでよろしい。そして、会場のみなさん、ご質門をどうぞ、と言っても数十秒の沈黙、やがて、会場から手があがり、司会者が「どうぞー」というと、おもむろに席をたち、マイクの前に行き、マイクをトントン、とんとん、とたたき、あー、あー、と言って、それから、ゴホンとマイクに向かって咳払い。やっと質問が始まる、という流れ。乳癌学会では、これはやめてもらいたい。司会者は発表内容をまとめる必要はありません、質問者は、発表が終わる頃合いを見計らってマイクの前にたち、司会者に「質問した~いぃ」サインを送り続けてください。時間がなくって切り上げられてしまう場合もありますからその場合にはご容赦を。マイクをとんとんすることや、マイクに向かっての咳払いもしないほうがエレガントね。あー、あーをやるなら、本日は晴天なり、も加えること。しかし、天気はどうも雨らしいです。そうなるとタクシーに乗る人が増えるので、タクシーの乗り場、降り場について、確認しておかなくてはいけません。あれっ? 準備できてなかったじゃん、そうそう、涙そうそう。
乳がんの遺伝
アメリカの女優、アンジェリーナ・ジョリーが、乳がんになりやすい遺伝子の検査の結果、陽性だったので、乳がん発症前に両側乳房を切除したことが報道されてから、「娘がいるのですが遺伝子検査は必要ですか。」という質問を患者から多く受けます。また、不要な乳房切除を希望する患者がいるという話も耳にします。遺伝子とは細胞の設計図のようなもの、その設計図に記載ミスがあれば、細胞の正常の働きが損なわれ、がんになる場合もあります。アンジェリーナ・ジョリーはBRCA1、2(ビーアールシーエーワンとツー)という遺伝子に変異、つまり記載ミスがある、親から子に乳がん、卵巣がんが遺伝する病気(遺伝性乳がん卵巣がん症候群)だったようです。大きく報道されたので、不安になった患者も多く、診療の現場では混乱が生じました。この遺伝子異常が原因で乳がんになる人は乳がん患者全体の5-6%、つまり、乳がん患者の20人に1人程度です。20人のうち19人の乳がんは遺伝する形ではありませんから、遺伝子検査をする必要はないのです。日本では遺伝というと、あの家はがん家系だ、というような間違った考えもあり、何となくタブー視するような風潮があります。そして、今まで、BRCA1、2遺伝子検査についても、熱心に研究してきた医師や遺伝カウンセラーの人たちもいるのですが、未だに、保険が使える検査として、どこの病院でも実施できるという体制にはなっていません。欧米では、どのような乳がん、卵巣がん患者が、この遺伝子検査をうける必要があるのかというガイドラインができています。また、子孫まで伝わる可能性のある病気ですから、検査前だけでなく、検査を受けたあとも、治療の選択などについて患者をしっかりと支援するカウンセラーが多くの病院、診療所に配置されています。日本は立ち後れています。いまこそ、厚生労働省に強く働きかけ、遺伝性がんの診断、治療、そして支援体制を早急に整備しなくてはいけません。
今日の朝日新聞 国際学会のご紹介
毎年6月初めにシカゴで開催される米国臨床腫瘍学会(ASCO、アスコと読みます)に今年も参加してきました。参加者は2万人を超え、その30%は米国以外からの参加者、医師、薬剤師、医学研究者、製薬企業、厚労省などの行政官も参加します。私は、25年前からほぼ毎年参加し、2-3年に一度は研究成果を発表しています。最近は、日本からの発表も増えており、今回は、日本で作られた薬剤、エスワンの膵臓がんに対する効果が注目されました。3日半の会期中は、乳がん、肺がん、胃がん、卵巣がん、前立腺がん、皮膚がん・・・と、様々ながんについての治療、診断に関する最新情報が報告されるため、すべてに参加することはできません。しかし毎朝8時から約1時間半、前日のハイライトとして、各がんについて15分づつ、重要な話題をその道の専門家が解説してくれるので、それは必ず聞くようにしています。どのがんにも共通している最近の傾向は、一人一人の患者のがんを最新の遺伝子検査でがんが増える原因となっている遺伝子をつきとめ、それに対応する治療薬が作られ、臨床試験で調べられた効果が発表されていることです。このような治療は個別化治療とか、オーダーメード治療と呼ばれ、薬剤の数はどんどん増えています。たとえば、乳がん患者の2割でHER2遺伝子が活発に働いていること増殖の原因であることが1987年に解明され、1998年にはその働きを抑える薬剤ハーセプチンの劇的な効果がASCOで発表されました。そして2005年ラパチニブ、2010年パージェタ、2011年カドサイラといった具合に次から次へと新薬の治療成績が発表されています。最近はが世界同時に臨床試験が行われるので、海外で使える薬が日本では使えないという状況は次第に解消されています。国際学会に参加してみると、患者に1日でも早くよい薬を届けるために、世界中の医師、製薬企業、行政が一緒になり努力しているということがよくわかります。
